■12月の魚
そうそう「ウロコ」話で忘れてならないのが・・・レタリング「明朝体」の指導における「うろこ」です。
そんなことを考えているところへ、お歳暮が届きました。
オーストラリア産の鮭の詰め合わせでした。そう言えば、12月にふさわしい魚はやっぱり「鮭」ですよね。
昔食べた鮭は、本当に塩辛かったなあと思い出します。冷凍技術が発達していなかったので、当然「塩」が魚の加工に重要な役割をはたしていたわけです。
現在では、昔ながらの製法による「新巻鮭」は高級品となってしまいました。
塩蔵(山漬け製法)→水出し(塩抜き作業)→熟成(寒風干し)
もともとは、塩俵の荒莚で巻いたところから荒巻の名がつけられましたが、今では、「荒い」という字ではなく「新しい」という字を当てています。昔には、盆と正月は、親戚中が集まってご馳走を作って、ご先祖様をお祭りしました。その時に、嫁や婿たちが、食べ物を調理して親里へ届けるのを親の膳、材料を持っていって、先方の鍋を借りて調理するのを、鍋借りなどと言いましたが、その名残が、お歳暮になったようです。今では、年の暮れに、平素世話になった人や、目上の人に感謝の心をもって物を贈ることをお歳暮と言いますが、新巻鮭のような生臭いものを贈るというのも、そういう習慣からきたと思われます。




