ぎょ(38) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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CD話(2)

「CD-ARTS」はその始まりから環境問題へのチャレンジでもありました。これまで様々な新素材での造形活動、特にリサイクルを主眼とした工作では、残念ながら「ゴミ」で「ゴミ」を作っていると揶揄されても仕方がない状況も多く見受けられました。活動のプロセスを評価しながらも、完成した作品を家に持って帰ると・・・口にださないまでも保護者から「ガラクタ」扱いを受けてきたと言わざるを得ません。見栄えが悪いし、置き場所に困る・邪魔なだけ・・・と厳しいものがありました。やはり、使えるとか飾りたくなるという要素は、無視することのできないものです。

「CD-ARTS」は、もとより銀色に輝くことを売りとしていますし、飾ること使うことを大切にしてきました。クリスマスのリースやお正月の飾り、また実際に使える壁掛け時計やコースターなどを工夫してきました。もちろん前回紹介した「CDフラワー」などは飾りたくなる一品でもあるわけです。


CDリース


しかし、大きな問題がありました。それは、造形プロセスとしてどうしてもCDの破片が大量に発生するという問題です。「ゴミ」で「ゴミ」を作ってはならないのです。そこで、当初はそれらの破片をコラージュやモザイクに利用したり、ステンドグラス風の作品にしたりと工夫をこらしてきました。


CDステンド


この作品はホットボンドも駆使してかなり頑丈なつくりになっていますので、気に入ってくれた人がベランダに飾ってくれていますが、今もって健在です。しかし、子どもたちに授業で作らせるとなると時間もかかり集中力・忍耐力が必要になりますので、ここまでは要求できません。もっと簡単で可愛いものが好まれるはずです。そこで、破片の形に注目して「CDフィッシュ」を考案したのです。


CDフィッシュ1


CDの破片を魚の骨に見立てて、しかもキーホルダーにしてありますので結構評判になりました。当時、私の家にホームステイしていたフィリピンの中学生が喜んでお土産に持ち帰ったほどです。


CDフィッシュ2


大きい破片は壁飾りにしてみました。


CDフィッシュ3


熱加工で丸めて組み合わせたものです。


CDフィッシュ4


大きな破片と小さな破片を組み合わせて・・・


CDフィッシュ5


CDのペイントされている部分も美しいので・・・


CDフィッシュ6


魚のオブジェにCD骨を組み合わせて・・・と、結構「さかな」での参考作品を作りあげたのです。そもそも「さかな」は形の上で子どもたちに親しみやすく、簡単に表現できますので、様々な教材・題材として実践していただきたいものです。最近の子どもは「切り身」の魚しか知らないと言われるほどですから、なおさらでしょう。