二上山周辺は古くから蝶の名所だったということを知り、調べてみました。
蝶のことを昔はカワヒラコと言いました。川原でヒラヒラと飛ぶからだといいます。カワホリはコウモリからでたとも。テフは漢字の音であり、さらにテオからチョウになったという説があります。蝶の方言では、かっぽ、ちょーり、ちゅちゅまんご、てぶら、てこな、などがあり、奈良や大阪ではちょうちょと呼ばれています。世界に広がりつつある蝶にモンシロチョウがいます。菜の花畑に舞う姿は今や春の風物詩となりましたが、この蝶は昔から日本にいたのではなく、菜種などの十字架植物の移入と共に幼虫がついてきたと言われています。香芝市畑の二上山麓には既存種で日陰の好きなスジグロシロチョウがいて、うまく住み分けています。
ギフチョウはその土地の桜の花が咲く頃に現れ、短い一生を終えます。美しく女性的な感じなので「春の女神」と呼ばれる原始的な蝶です。二上山にいることは古くから有名で、訪れる人が絶えませんでしたが、幾度か起きた山火事の為にいなくなったと言われています。大切にしないとすぐに姿を消す、日本特産の名蝶なのです。
以上、「香芝遊学」より引用しました。