《金属なのに・・・青紙》青鋼は別名「青紙」とも呼ばれる安来鋼の種類で、クロムやタングステンを含む高級鋼で、とても高い硬度を誇ります。この鋼で造られた刃物は硬度が高いため、素人は刃が研ぎにくい感がありますが、刃が固く、切れ味鋭い物が多くなります。価格は白鋼等にくらべやや高くなります。一般に青鋼、白鋼と云っていますが正確には、日立金属安来工場で作られている、刃物鋼のヤスキハガネ白紙、青紙と云います。白紙鋼は1~3号、青紙は1号2号とスーパーが有ります。各号数は炭素量を現し1号は1.2~1.4%、2号は1.0~1.2%、3号は0.8~0.9%含んでいます。硬さは炭素量に比例しますので同じ号数ならば硬さも同じです、高純度の炭素量1%以上の鋼は焼き入れが難しいので白紙1号.2号に0.3~0.5%のクロームと1.5~2%のタングステンを添加して焼き入れ性を向上させたのが青紙です、青紙スーパーは炭素量1.4~1.5%の青紙にタングステンを1%増やし0.4%程度のモリブデンとバナジュウムを添加したものです。合金元素が高価なので青紙の方が鋼材も製品も値段は高いです。日本刀は砂鉄を木炭で還元、精錬した和鉄が原料です、たたらで作った玉鋼が多く使われますが、砂鉄から鋼や銑を自家製鉄したり昔の古鉄から鋼を作り、作刀している刀匠も多くいます。