《青鹿毛》ほとんど黒いが、目鼻の回りや、わき、下腹、ひばらなどが褐色の馬のこと。
《青毛》青い馬のことではなく、全身の毛の色が真っ黒の馬のこと。馬の毛色の一種で全身黒色に近い。馬の毛色としては突然変異的に産まれる白毛に次いで少ない。アラブやサラブレッドには少ない毛色。
《白馬の節会》宮中の年中行事の一つ。陰暦正月七日、左右馬寮から白馬を紫宸殿の庭に引き出し、天覧ののち、群臣に宴を賜った。この日に青馬を見ると年中の邪気が除かれるという中国の故事による。『十節記』に白馬が馬の本当の姿である。天に白竜、地に白馬あり。また天の用は白竜で地の用は白馬であるという文がある。また『礼記』には。春を東にむかえて青馬七疋を用いたとある。また白馬を青馬というのは、陽の獣であり、青は春の色で、きわめて白いものは青ざめて見えるものである。だから青馬とも白馬とも言うようになったと考えられる。醍醐天皇のころ、青馬だったのが、白馬に変わった。読み方だけはそのなごりで「あおうま」と言い続けられている。子どもの春駒はここから始まったらしい。
《青息吐息》青息というのは、非常に困ったときや、きわめて苦しいときに出るため息のことから、そのような状態にあることもいう。「吐息」が更についているのは、語調を整えるため。
《青田》まだ稲が実っておらず青々とした田のこと。
《青田刈り》稲が実らないうちから刈り取ることが原義。「青田買い」と混同した誤用から、優秀な人材を早期に確保する意味となった。また、戦国時代の軍事戦法用語では、籠城する敵地の青田を刈り取り、兵糧不足にして敵の動揺を誘う戦法を「青田刈り」とも言うが、早期内定を意味する「青田刈り」の語源とは直接結びつかない。
《青田買い》青田の時期に収穫量を見積もり、先物買いをすること意味していたが、転じて優秀な人材を早期に確保する意味となった。
《青田売り》農民が経済的な困難から、まだ稲の青い時期に収穫を見越して先売りすることを意味したが、転じて工事の完了前に宅地や土地を販売する意味となった。
《青菜に塩》青菜に塩を振り掛けると萎(しお)れてしまうことから転じて、人が、元気を失って萎れたようになっていることを表す。
《青い月》ブルームーンとは、ひと月のうちに満月が2回あるとき、2回目の満月のこと。満月は30日に一度。それがひと月に二回あることが大変珍しいことから、特別な月という意味でそう呼ばれる。ブルームーンの発生頻度は、あるデータによりますと20年で10回程度。元々、ブルームーンという言葉はかなり昔から使われていたらしく、意味はそのものズバリ「青い月」。火山の噴火や隕石の落下時に発生するガスやチリなどの影響を受けることで月が青く見えることがあるそうで、滅多に見られるものではない。そこから転じて、ブルームーンは「極めて珍しい」という意味で使われてきた。カクテルに「ブルームーン」というのがある。ジンにバイオレットリキュールとレモンジュースを加えてシェイクする、ロマンティックな名前と、美しいうす紫色の色彩が人気。酒言葉は「できない相談」。告白されてそれをお断りするときに、このカクテルを注文するとスマートかもしれない。