青の伝説(18) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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コチニール

「藍屋を賤しむは大方等陀羅尼経に“藍染屋往来を得ず”という制あるによれりと言えり、青を染むるには多くの虫を殺すという事、薩婆多論に見えたり。」(喜田貞吉「青屋考」より)仏典を調べてもわけがわからないので、次は「」について調べてみることにした。

《コチニール色素(Cochineal extract)》

エンジムシから得られた、カルミン酸を主成分とするものをいう。橙色~赤紫色を呈する。サボテン科のベニコイチジク(Nopalea coccinellifera)などに寄生する、カイガラムシ科エンジムシ(Coccus cacti LINNE)の乾燥体より、温時~熱時水で、または温時含水エタノールで抽出して得られたものである。主色素はアントラキノン系カルミン酸である。別名:カルミン酸色素, Carminic acid簡略名:カルミン酸、コチニール。中南米の砂漠地帯が主要産地で、ペルーが世界の99%以上を産出する。南米ではインカ帝国時代から、衣服や装飾に利用されてきた。サボテンに生息するエンジムシを刷毛で落として収穫し、熱湯で殺して天日で乾かすと黒色コチニールになる。貯蔵している間にコチニール・グランコ(銀色コチニール)に変わる。「虫」から得られる染料の代表格がこのコチニールである。残念ながら「青」ではなく「赤」である。http://www.kiriya-chem.co.jp/tennen/cochineal.html