青の伝説(49) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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ウルトラマリン

《ウルトラマリンブルー》

(1)(a) 同定。色素添加物ウルトラマリンブルーは、カオリン、イオン、炭酸ナトリウム、及び炭素の混合物を700以上の温度でか焼することにより得られる青色色素である。濃淡度を変えるために、混合物に硫酸ナトリウムやシリカを含ませることもできる。本色素は概略式Na7Ai6Si6O24S3を有するスルホケイ酸ナトリウムアルミニウム錯体である。(b) 規格。ウルトラマリンブルーは下記の規格に適合するものとする。鉛(Pbとして)、10 ppm 以下。ヒ素(Asとして)、1 ppm 以下。水銀(Hgとして)、1 ppm 以下。(c) 使用法及び基準。色素添加物ウルトラマリンブルーは、ウルトラマリンブルーの量が重量比で塩の0.5パーセントを越えないという基準を前提として、動物飼料用塩の着色に安全に使用することができる。(d) 表示要件。本色素添加物は、本章の§70.25の要件に従ってラベル付けされるものとする。(e) 認可検定免除。本色素添加物の認可検定は公衆衛生の保護のために必要ではないので、そのバッチは法第721(c)の認可検定要件から免除される。((財)日本食品化学研究振興財団より)

(2)ウルトラマリンブルーと言う色は革命的な色で、15世紀に発明されて以来、世界で青と言う色を変えてしまいました。確かにヨーロッパで見る青は日本のものとずいぶん違います。元々は聖母マリアのマントに使うための特別の色だったそうで、特別な感情を持っているんでしょうか?「高貴で美しく完璧な顔料であり、その造り方を習得すれば大いなる栄誉と実益が得られる」と15世紀のイタリアでは言われていたそうです。(エコバウリフォームより)(3)豊平館(札幌市)札幌コンサートホールや道立文学館など、文化施設が集積する札幌市の中島公園のなかでも、白亜にウルトラ・マリンブルーで縁取られた麗しい姿は一際目を引いている。 創建当時、宝石のラピスラズリから作られていたというウルトラ・マリンブルーは長く失われていたが、1983―86年の大改修時に、特注の塗料によって復活した。開拓使直属のホテルとして1880年、現在は札幌市民会館が建つ場所(中央区北1西1)に完成した。最初に明治天皇の宿泊所として使われた豪華な施設は、その後、公会堂、師団司令部、米軍接収、三越支店など激動の時代を経て1958年、現在の場所に移築された。同じく札幌を代表する建築である道庁旧本庁舎などと比べると、訪れる観光客こそ少なめだが、剛健な「赤レンガ」とは対照的な麗しい建築は、国の重要文化財として全国唯一の結婚式場という異色の顔とともに、根強い人気を誇る。親子2代がここで挙式という例は珍しくなく、道外からの利用者も多いという。かつては1日10組の挙式が行われるほどだったのに対し、現在は年間で150組程度となっているというが、最新設備のホテルが、洗練されたサービスを競っている時代に、むしろ驚くべき稼働率と言えるのではないだろうか。(2003.12.2ニュースより)

(3)紺青色:岩絵具の紺青の色のような、冴えた紫味の青色をいう。これに似た色に前出の「瑠璃色」があるが、それよりも強く深い。また、瑠璃の玉石が「ラピスラズリ」であるに対し、紺青の原石は「アズライト」(藍銅鉱)で、材質もちがっている。紺青石は『芥子園盡傳』には「石青」とあり、水飛法によって、頭青、二青、三青の岩絵具が選別されることが記されている。英名「ウルトラマリン ブルー」-顔料のウルトラマリンの青。(京都デザインデータベースより)

(4)紺青(おもにナトリウム、鉄、シアノ基で構成される深みある青の合成顔料)、ウルトラマリンブルー(含硫黄アルミノシリケート錯体を成分とする顔料)

(5)映画「真珠の耳飾りの少女」くすんだ色彩のデルフトの街並み、光と影の微妙な陰影、絵画と同じ雰囲気を再現したアトリエなどフェルメール絵画の世界をそっくりそのまま切り取ったような映像は必見の美しさです。色で印象深いのは、グリートがフェルメールに頼まれ顔料を買いに行く場面で暗い色の背景の中に突如視覚に飛び込んでくる深い海のような青『ウルトラマリンブルー』。絵の中で少女のターバンに使われているこの色はラピスラズリという鉱物を原料としています。当時ラピスラズリは金にも匹敵する価値をもっていました。(映画の中でフェルメールは家族に内緒でこっそり買いに行かせています)そんな事情を知らなくても貴重で高価な色なのではと観ている側に感じさせるほど美しい青です。ちなみにウルトラマリンブルーは“海を越えて渡って来たブルー”という意味だそうです。(色いろいろコラムより)