螺旋物語(80) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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さらに・・・マグダラのマリア。新約聖書に登場するイエスに従った女性。ガリラヤ湖西岸マグダラ出身で商売をしていた娼婦だという説もある。カトリック教会、東方教会などではいずれも聖人であり、その記念日は7月22日。マグダラのマリアは古来西方教会で非常に崇拝され、多くの伝説にいろどられている。聖書の中にはマグダラのマリアと特定されていない女性が何人が登場する。マグダラのマリアは、イエス・キリストにより〈七つの悪霊〉を追い出してもらったと言う。その後イエスに献身的に仕え、イエス処刑際には、その場から退いてしまった弟子たちとは異なり、最後まで見届けたという。また復活後のイエス・キリストに最初に出会った者達の一人とされている。かつて娼婦であったとの説もあるが、他の人物と混同された結果、一般に罪を悔いた女というイメージが流布したとする説もある。またイエスの処刑日が近づいたある日、高価なナルドの香油をイエスを足に塗り、自分の髪の毛でそれをぬぐったという「ベタニアのマリア」と同一視され、美術作品では、香油壺を持つ髪の長い女性として表される場合が多い。
紹介した『マグダラのマリア』は、澁澤龍彦が偏愛した絵として知られているカルロ・クリヴェッリ(Carlo Crivelli)アムステルダム王立美術館蔵の作品です。特に「髪の毛」と「指」に注目していただきたい。まるで「蛇」です。