「コークスクリュー」を調べていると、「マカロニ」にもありました。これまで名前も知らずに食べていました。この螺旋状にトマト・ソースなどが絡み合い、深い味わいになります。それと同じことが「ラーメン」にもあります。一般に「縮れ麺」と呼ばれています。ラーメン・スープが絡んでとても美味しく、私は大好きです。
《ラーメンどんぶり》
ラーメンのどんぶりに使われる文様は、雷文・喜という漢字を並べた双喜模様・そして龍・鳳凰、この4種類に大きく分けられます。そのデザインの歴史はなんと紀元前までさかのぼります。雷文は、かみなりの稲妻をあらわしています。古代中国の土器や青銅器にも見られるもので、右巻きと左巻きが対になり、陰陽の形態をとっています。かみなりは天の意志であり、陰陽の和するところに雷が鳴り雨が降る。呪術的なパワーを感じさせるシンボルです。中国の長い長い歴史の中で水の神様として信仰されてきた謎の架空の怪獣、その龍が腹を叩くと雷が起こると考えられていたりして、雷文との相性もよいのです。昔は皇帝の紋章として使われたもので、一般庶民には許可されていなかったようです。その後5本指の龍の図案のみが一般の生活でも使われるようになりましたが、皇帝専用の龍の紋章は6本指のそれであったと言われています。
《蕎麦アレルギー》
ちょっと脱線しますが、私にとっては深刻な問題でもありますので、かなり長くなりますが書いておきたいことがあります。麺好きの私なのですが不思議なことに「蕎麦アレルギー」なんです。これはとても残念で残酷なことでもあります。「この国の暮らしを支えてきたのは、蕎麦と鯖である。」と言ったのは司馬遼太郎の『街道をゆく』だったと思いますが、そのどちらもが食物アレルギーの代表です。
《小麦粉》
小麦粉に水を混ぜてこねると柔らかいダンゴ状になります。小麦粉に含まれている蛋白質の仕業であり、グルテニンとグリアジンという蛋白質が水と反応して、グルテンという粘性・弾性を持った成分に変化します。蛋白質の含有量は小麦の種類によって決まります。日本でとれる小麦の場合、だいたい10%前後になるそうです。ちょうど“強力”と“薄力” の中間であり、こういう小麦で小麦粉をつくると“中力粉”というものになります。これは別名“うどん粉”と呼ばれ、うどんを作るには最適なわけです。日本が “パン文化”ではなく“おこめ&うどんの文化”になったのは、実はこういうわけがあったのです。蕎麦粉にはグルテンのもとになるグルテニンとグリアジンが含まれておりません。「ギロチニン」という蛋白質しかありません。これは水を混ぜてこねても、すぐに古いパンツのゴムのように切れてしまいます。蕎麦を作る場合には小麦粉や山芋などの、いわゆる“つなぎ”が必要になるわけですが、“つなぎ”にうどん粉を入れ過ぎるとうどんみたいな蕎麦になってしまい、うどん粉が9割に対して蕎麦粉が1割なんていうのは、もはや蕎麦とは言えません。
《アレルギー》
アレルギーと言うのは「アレルゲン」と言うアレルギーの元が原因で起こります。例えば、花粉症はその原因である花粉がなければアレルギー症状がみられません。蕎麦アレルギーであれば、蕎麦がアレルゲンですから、蕎麦を食べなければ何も問題はありません。喘息も持病のように思われますが、アレルギーの一種です。アレルゲンが原因で発作が起きます。例をあげると、動物の毛により発作が起きる人もいれば、タバコなどの煙によって発作が起きる人もいます。発作が起きるアレルゲンが特定できるのであればそれを排除することで発作を防ぐこともできるようですが、呼吸器との関係もあり風邪のときにひどくなるなど複雑な部分もあるようです。
《アナフィラキシーショック》
アナフィラキシーは、以前にアレルゲンにさらされて感作された人が、再び同じアレルゲンに接触した場合に起こる、急逝で全身性の、重篤で生命に関わる危険性のあるアレルギー反応です。アナフィラキシーはどんなアレルゲンによってでも引き起こされる。最も一般的なアナフィラキシーは、薬物、昆虫刺傷、特定の食物やアレルゲン免疫療法注射で起こる。アナフィラキシーは、アレルゲンに対する初めての接触で生じることはない。たとえば、人が初めてペニシリンを受けた、あるいはミツバチに刺されたという場合はアナフィラキシーを引き起こさないが、つぎの接触では起こることがある。しかしながら、多くの人は、最初の接触を覚えていない。アナフィラキシー反応は、アレルゲンが血流に入り、免疫グロブリンの免疫抗体に反応する時に始まる。この反応はヒスタミンと免疫炎症反応関連する。他の物質を放出するよう細胞を刺激する。その結果、肺の気道が萎縮して喘鳴を起こしたり、血管が弛緩して血圧が低下したり、血管壁から体液が漏れて腫腸と蕁麻疹が引き起こされたりする。心臓は機能不全になり、鼓動が不規則になり血液を適切に送り出せなくなる。患者はショック状態に陥る。
《学校給食》
1988年12月、北海道でソバアレルギーの小学校6年生男子が間違って給食にでたソバを食べてしまい、自宅に帰宅途中具合が悪くなり死亡されました。そのことがあってから、それまではなかなか大変であった学校給食でのアレルギー児の弁当持参の許可はすんなりと通るようになり、「食べ物で急におかしくなる場合がある」ということを理解しようとする人達が現れ始めています。1995年6月、自宅の冷蔵庫のスパゲッティサラダを食べてアナフィラキシーを起こし死亡した小学校5年生のことがきっかけとなり、東京の食物アレルギーを持つ親の会によってアナフィラキシー学習会も生まれました。
《免疫と抗体》
アレルギーは「免疫反応が結果として身体に危害を与えてしまった状態」と定義されています。身体に何か異物(抗原)が侵入してきた時、それに対抗する物質(抗体)ができたり細胞が働いたりして、その異物を退治しようとすることです。そして次に同じものが入ってきた時には、すでに作られている抗体等が直ちに働いてすぐにそれを排除し、病気が起こる前にそれを防げるようになります。免疫というのは、悪いウイルスや細菌が身体に入ってきた時にそれを退治するのが目的でできているわけです。しかし入ってきたものが身体に害を与えるものなのか、害のないものなのかまではわからない。例えばスギ花粉が鼻の粘膜にくっついただけで、くしゃみをして吹き飛ばそう、鼻水を出して洗い流そう、鼻づまりを起こして奥へ入ってこないようにしようという免疫の働きが起きます。そういう反応は花粉の追い出しに有効かもしれませんが、花粉が鼻の粘膜に付いたからって、特別害があるわけではありません。放っておいてもいつか自然に排出されてしまうんです。大慌てで過剰な反応を起こすことはないんです。そのように、もともとは身体を護ろうという善意に端を発した行為が、場違いで、しかも過剰なものであるため、身体にむしろ危害を及ぼすようになってしまう、つまり、本来は侵入者から身体を護るべき免疫が、侵入者との反応でかえって身体に害を与えるような結果もたらしてしまう。これがアレルギーです。一回目に外敵が入ってきた時には、まだそれに対する準備状態が整っていなくて、そこで初めて抗体等を作って防衛体勢を整えるわけです。ですから、最初の時はあまり大したことは起こらない。しかし、2度目に同じ外敵が侵入してくると、前回準備された部隊がすぐ動員されるようになっているので大きな反応が生じます。外敵の侵入が繰り返されると、だんだんその準備が過剰になっていきます。それで、2度目より3度目の方がアレルギーがひどくなるということになります。不思議なのは、アレルギーになる人とならない人がいるということ、それと、同じ人でも、あるものに対してはアレルギー症状が出るのに別のものには出ない、ということです。
あるものに対する免疫反応がアレルギーを起こしたとしても、他のものにアレルギーを起こすとは限らないのです。そして、あるものでアレルギーが起こる人というのは、その特定の抗原に対する抗体をつくりやすい体質を持っているのです。われわれの体内にはもともとレディメイドで一億くらいの抗体をつくる準備がされていて、たいていの抗原には対応できるようになっているんです。抗原が入ってきてから、それに合わせて抗体をつくっていたのでは時間がかかりすぎますし、数限りない種類の抗原に対して、ひとつずつそれに対応する抗体を作るというのは大変なことです。というのも、抗原と抗体の関係というのは鍵と鍵穴の関係にたとえられるくらい非常に厳密でして、言ってみればマンツーマンの関係だからです。ですからオーダーメイドは不可能で、体内に抗原が入ってきますと、レディメイドの機械ですぐさまそれに対する抗体を大量生産するのです。そして2度目からは生産機械の数も増えているので、抗体がもっとたくさん生産されて、一挙に対応できるようになるというシステムです。現代人の2~3割は何らかのアレルギーを持っているだろうと言われています。原因として数々のことが考えられますが、代表的なのはまず、食生活の変化、特に欧米化です。アレルギーを起こす原因になる抗原のことをはアレルゲンと言いますが、牛乳、卵、肉類、大豆等はアレルゲンになりやすい食品なんです。食品添加物等の影響も見逃せない。住宅構造の変化も一因です。マンション生活をする人が多くなりましたが、日本のように高温多湿の環境の中、気密性の高い部屋で、しかもカーペットや絨毯を敷いて暮らすという生活は、ダニにとって大変快適な状況です。そのダニをやほこりが有力なアレルゲンになるのです。スギ花粉については、戦後の植林政策による影響が大きいです。
免疫学の進歩によって、アレルギーについてもかなりいろいろなことが分かってきていますが、単にアレルゲンの侵入と発病という関係では説明できない部分もあり、治療法に関してはまだ十分とはいきません。また、大気汚染、食品添加物、精神的ストレスのもとになる社会環境をどうするか等、医学だけでは解決できない問題も多く関与していますから、まだまだ難しい分野です。
このアレルギーは、まるで私の体内に棲む「龍」のようでもあります。うまくコントロールしてやらないと自分自身を破滅に追いやります。同様の苦しみをもつ方々も多いことでしょう。少しは参考になりましたか?