螺旋物語(23) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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「竜巻」というぐらいだから、古くから「龍」は螺旋をイメージするものであったようです。
《画龍点睛》
「張僧よう」という画家が金陵の安楽寺に白龍を四匹書いたところ、瞳を書き入れない。どうして書き入れないか尋ねたところ「瞳を書き入れてしまえば、龍はただちに飛び去る」という。人々はでたらめだと考え、「張僧よう」に瞳を書き入れさせた。そうしたところ、瞳を書き入れた二匹の忠は空に雷光の中、雲の上に跳び去ったという。ここから「画龍点睛」(物事の大事な仕上げ)という故事成語ができたそうです。
(1)龍の起源についてはさまざまな説がありますが、中国の文献資料などによると母系氏族から父系氏族社会への移り変わりによって社会経済が頻繁となり、強大な支配者は神格化されるようになりました。そのシンボルとして創造されたのが龍でした。
(2)日本の龍は一般的に三本の爪を持っていますが、中国の龍は五本、朝鮮の龍は四本の爪を持っています。実は爪の数の違いにはそれぞれ歴史的意味があるということです。
(3)龍について調べてみますと、意外なことに龍の発生の地は実は中国ではなく、インドのようです。インドの仏教から生まれた龍の伝説は違う時期にインドから中国や日本に伝えられ、それぞれの文化の中で育ちました。同じインドから伝えられたものなのに、中国人と日本人によって龍は本来の形から様々に変化しました。
(4)龍は"龍の九似"と呼ばれている九つの生き物の集合した架空生物と思われていますが 各部分がこのような動物に似ているということで、それぞれを寄せ集めて描かれたものではないとのことです。
①頭(あたま)は駱駝(らくだ)に似ている。
②角(つの)は鹿(しか)に似ている 。
③目(め)は兎(うさぎ)に似ている(異説:鬼)。
④耳(みみ)は牛(うし)に似ている。
⑤項(うなじ)は蛇(へび)に似ている。
⑥腹(はら)は蛤(はまぐり)に似ている(実際は「蜃」。大蛇という解釈もある)。
⑦鱗(うろこ)は鯉(こい)に似ている 。
⑧爪(つめ)は鷹(たか)に似ている。
⑨掌(てのひら)は虎(とら)に似ている。