
《アルキメデス》
ネジの形態をした最初の造形物はアルキメデスの揚水ポンプだと言われています(紀元前250)。紀元前100年にはオリーブの実をつぶしてオイルを取るために万力(プレス)としてネジの送りが利用されたそうです。
「アルキメデスの原理」。“らせん”面を持った軸が回転し、ちょうど私たちがらせん階段を上るように、すくわれた水が低い場所から高い場所へと汲み上げることができます。アルキメデスが入浴中に、自分の体が浮き上がったのを見て気がついたそうです。アルキメデスがこの後、服を着ずに「わかった、わかった」と叫びながら家に帰ったというのは有名な話です。このらせん管をもった揚水ポンプ(スクリューポンプ)は、ナイル川灌漑用のポンプとして使われたり、江戸時代の佐渡金山で用いられていたそうです。
《ダ・ヴィンチ》
結束用のものは、レオナルド.ダヴィンチのスケッチにネジ加工の原理が残されているので1500年当時だったとされているようです。このネジ切り機械には変え歯車の考え方が取り入れられています。また、タップやダイスのスケッチもあります。金属製のボルト、ナット、小ネジ、木ネジは15世紀後半には登場していたようです。18世紀には金属の丸棒に精密ネジを切りはじめました。
《火縄銃》
日本では1543年種子島へ漂着したポルトガル人の携帯していた火縄銃から
コピーした銃底をふさぐネジが最初だったそうです。忍者はこれよりも前に作っていたと言う話です。火縄銃伝来の後1549年に来日した宣教師フランシスコ ザビエルが1551年に大内義隆に送った機械式時計(自鳴機)に利用されているねじ類が、日本に伝わった最初の締結用ねじだったようです。
「特許の歴史」を調べる。
《パテント(Patent)》
中世英国の国王が発行した「開封特許状」(Litterae Patents)に由来。パテントとは「開く」というラテン語に対応。特許制度とは、新しい情報を社会に公表する代償として、その人に独占権を与えて彼の情報を保護する制度。特許制度とは紀元前のギリシャ都市にすでにあったと伝えられている。ここでは保護された情報は特別の料理であった。ついで先の英国の国王たち。彼らは大陸の技術を導入し、国内のギルドの閉鎖性を破るために、「開封特許状」を発行した。成文法としての特許法が成立したのは15世紀のベニス。ここでは新しい機械についてその権利が10年間保護された。物理学者ガリレイも揚水装置の特許を得ている。この制度はその後産業革命期にさらに整備され、現在に至っている。
BC250年頃
シラクサ王国のアルキメデスが内側がらせん形のつつを回転させて水を汲み上げる「らせん回転式ポンプ」(アルキメデスのポンプ)を考案し作成。
1480年
フィレンツェ共和国にいたレオナルド・ダ・ヴィンチが「らせん回転式ポンプ」(アルキメデスのポンプ)の仕組みを手稿に記す。
1594年
ヴェネチア共和国にいたガリレオ・ガリレイが「らせん回転式ポンプ」(アルキメデスのポンプ)の特許をヴェネチア公に請願し、独占権を取得。