螺旋物語(67) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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《福島潟自然生態園》新潟県豊栄市前新田字新々囲
福島潟の自然環境を守り、さらに様々な生物相を支えることができる、新たな生態系の創造をめざすとともに、地域作り、地域文化の創造拠点として、豊栄市のシンボルとなる公園です。豊かな自然で知られている福島潟も、近年、流入河川からの土砂の堆積によって陸地化が進み、水質の悪化も加わって、貴重な水生・湿生植物が減少しつつありました。豊栄市では、自治省の支援事業リーディングプロジェクト「福島潟生態園整備事業」により福島潟の失われかけている自然環境を復元し、多くの人々が自然とふれあい、自然を学習する場となるような公園を整備しました。平成4年度から開始されたこの事業は、福島潟を中心に、水辺の休憩広場(遊水館)、潟文化の森(水の駅「ビュー福島潟」)、自然学習園(潟来亭)の3つのゾーンに分け整備を進め、平成9年10月に「水の公園福島潟」としてオープンしました。その後、平成12年11月には宿泊施設「菱風荘」をオープンし、平成13年4月には公園内にお食事処を設置し、お客様が利用しやすいように整備しました。また、平成13年8月には、新潟県立環境と人間のふれあい館も設置されました。潟と人との関わりの歴史や、これからの展望などを紹介し、地域文化・創作活動の拠点となる施設です。
《潟博物館(水の駅「ビュー福島潟」)》1997設計:青木淳
地下1階、地上7階、高さ29M。3階からは全面ガラス張りで360度の展望が楽しめます。
「動線体」という概念を用いて設計しておられます。青木さんが定義する「動線体」とは、下記の条件を満たすものです。
1.内部にも外部にも、「つなげられるもの=目的地、目的」をもっていないこと。
2.その機能が、そこでの活動によって事後的に生じていること。
3.いくつかの動きを内包したものであること。
4.最低ひとつの動きが外部に開かれていること。
5.動きの配線が外観を決めていること。
建物は大きく分けて2つの螺旋から構成されています。ガラスで囲われた大きく外周をまわるものと、木の素材で囲われた小さく中心をまわるものです。外周には展望と展示などのオープンな、中心には事務室、倉庫などのバックヤード的な機能が「動線」の一部として与えられています。すなわち「動線体」なのです。