デジタル機器は、子どもには大きな危機。 | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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小さな個人塾を経営しています。「一緒に学ぶと、可能性が広がる」と考えています。教えるより、考えるように導きます。子どもと一緒に考えると、子どもが能動的に考えるようになります。そして、一緒に考える楽しさと、一人で考え抜く力を身につけていきます。

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前回は、“YouTubeを子守がわりにするのは危険”について、ブログを書きました。

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今回は、デジタル機器の子どもへの怖い影響について書いてみます。
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このようなブログを書くと、世の中の技術の発達に逆行すると言われそうですが、子どもの成長には大切なことなので書かせていただきました。
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❤テレビやスマホの視聴が子どもの発達に悪い影響を
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スマホが普及し、子どもがテレビの視聴だけでなく、スマホでいつでもどこでも視聴できるようになりました。
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従来、テレビへの批判は、暴力的でものが人格に与える影響や視力の低下を心配するものが多かったと思います。
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それだけではなく、さらに、
脳の発達や言語能力に悪影響を及ぼすと言われています。
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言葉の遅れや、心の理論(他者の心を類推し、理解する能力)が育たなくなる……
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❤子どもの言葉を覚える時期
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2才までの時期は、自分以外の人を思いやったり、推測したりする心を育てる上でとても大切な時期です。
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子どもは生まれて1~2ヶ月で泣き方を変えます。
お腹が空けば泣く、痛くて泣く、不安で泣く。
こういったことに、一つ一つ応えることで安心して泣き止み、気持ちよく感じるのです。
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子どもにとって生後の1年間は、音を聞き分ける“聞く準備”の時期です。
次の1年間は“話す準備”の時期です。
この期間に、親の声を聞いたり口の動き方を観察したりしています。
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子どもの脳には、ことばを覚える時期があり、この時期に覚えないと後から取り返すのはなかなか大変なのです。
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また、子どもの“心の理論”が急速に発達するのは、就学前の時期です。
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❤テレビはいつも一方通行。応えたり語り掛けたりしてはくれない
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ところが、子どもへの語りかけが少なく、子どもからの働きかけにもあまり応えないで、テレビの一方的な情報に子どもをさらし続けると、肝心なことばの発達が遅れ・心の発達に支障を起きます。これは、良質といわれている教育番組でも同じです。
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また、
二次元のテレビ画面ばかり見ていると、立体認識が育ちにくくなったり、
母親の匂いや心地よい触れ合いを感じることなく過ごすと、五感の発達に影響が出たり、
テレビやビデオにはまって実体験が乏しいと、
聞き慣れない音に敏感になったり、
極端な偏食や場所見知りをしたり、
特定のものに固執するようになったり、
五感が育たないため、色々な感覚刺激に過敏に反応してしまうようになったり……
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❤ことばの遅れを放置しておくと
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ことば遅れの影響を引きずって、コミュニケーション障害を起こします。落ち着きがなく、集団生活が苦手で、友達のつくることもできなくなります。社会生活もできなくなる場合があります。
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小さい頃から、人間よりも物やITにはまってしまうこと、このテレビやビデオやコンピューターゲームの影響は、大人が思っているよりもはるかに大きいです。
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❤生身の人間の話しかけを
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心が育まれる“刷り込みの時期”には、テレビ、ビデオ、電子おもちゃ、知育おもちゃ、テレビゲーム、CD、フラッシュカードは無意味です。生身の人間が話しかけ触れ合うことが大切です。
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❤テレビではなく本を
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また、テレビに対して、本は登場人物の気持ちを描写して、自分のペースで読みことができますので、"心の理論"を育むことができます。
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幼いうちから、絵本を読み聞かせることは、自分と他人の違いを受け入れ、理解できる能力を養うことになります。
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❤テレビによる、ことばの遅れに気づいたら

テレビやビデオを一切やめて、一対一で話したり、行動したり、子どもの発した声を拾ってはオーム返しをするようにします。
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重要なのはそれに早く気がつくことです。
1才までなら1ヶ月で見違えるように表情が豊かになり、3歳までなら良くなる可能性がありますが、時にはコミュニケーションが取れないままに育ってしまうこともありようです。怖いですね。
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❤テレビやスマホを視聴のガイドライン
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📌就学前はテレビなし
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特に、人生の最初の2年間は、子どもの脳の発達と成長に、とりわけ重要な時期です。この期間に、子どもは、他の子どもや大人との積極的なかかわり合いを必要です。

だから、テレビの見過ぎは、初期の脳の発達に、ネガティブな影響を与えますので、テレビは視聴しない方がいいようです。
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テレビに子守をさせないということです。家事をするときは、子どもを背中におんぶする、ということが大事です。
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📌小学生は1日1時間まで
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教育番組の場合は延長OKです。
また
兄弟姉妹がいる場合は、上の子が勉強している時は下の子にはテレビをは見せません。上の子が勉強をしている間に、下の子には読書をさせましょう。
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❤ママ・パパもガイドラインにそって
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親も自らお手本になりましょう。
そして、生身の人間同士、家族で会話や読書を楽しみましょう。そして、のびのびと三育(知育・徳育・体育)をはじめましょう。