日本の教育の変遷。教育のパラダイムシフト。 | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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小さな個人塾を経営しています。「一緒に学ぶと、可能性が広がる」と考えています。教えるより、考えるように導きます。子どもと一緒に考えると、子どもが能動的に考えるようになります。そして、一緒に考える楽しさと、一人で考え抜く力を身につけていきます。

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📕日本の教育の変遷
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❤️自ら読み学ぶ教育
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明治以前は、武士は、藩ごとに藩校で、例えば佐賀藩では、「素読・習い・返読・会読・唐鑑会(藩主との討論)」の学びが行われていました。武士たちは、個別に自ら教科書を読み考えて学んでいました。
また、唐鑑会は、神のよう存在である藩主と直接、意見をぶつけ合う、今でいうアクティブラーニングが行われていました。
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❤️一斉授業が始まる
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1868年明治維新以降、欧米の教育に影響を受けた教育が始まる。
1871年 文部省(現在の文科省)が設立。
1872年 学校の基礎になる法律が作られた。
アメリカから黒板を持ち込まれ、一斉授業が始まった。初等教育(小学校)は義務教育になりました。

❤️小学校・中学校が義務教育に
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1945年 第二次世界大戦に敗戦後、
1947年 GHQ主導で、教育の目的は、国民一人一人の「人格の完成」を目的とされ、教育の機会均等、学習内容と学習時間が一律化し、小中高大の6・3・3・4制・中学校が義務教育になりました。

❤️詰め込み教育

1960〜1970年代 高度成長期の中、詰め込み教育で、膨大な知識を暗記させることに重点を置いきました。しかし、落ちこぼれという問題を生みました。
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❤️「個性を生かす」ゆとり教育
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1980〜2000年代 「個性を生かす」ゆとり教育で、学習内容が3割削減・授業時間が少なくなりました。世界で活躍するスポーツ選手は多く育ちましたが、肝心の学力が低下し深刻化しました。
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❤️義務教育は最低基準
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2002年 文科省大臣が、義務教育を含む学習指導要領が、最低基準であることを緊急アピールしました。
2003年 小・中学校の学習内容の歯止め規定削除され、習熟度別の学習が可能になりました。
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❤️生きる力教育の行方は?
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2010年代 生きる力教育(脱ゆとり教育)を模索しています。従来の学習の中心であった①知識・技能に加え、②思考力・判断力・表現力の学習、また、③主体的に学習に取り組む態度が、学力の3要素として定められました。そして、世界に通じる英語力を身につけるための英語の4技能も重要視されています。
幼稚園教育においても、学力の3要素の基礎を育てることと変更されました。
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❤️まとめ、教育のパラダイムシフト
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学力の3要素と英語の4技能を持った人材とは、グローバルなリーダーです。
この“生きる力教育"改革は、これまでの改革が、知識や技能の枠を出なかったのに対し、新しい要素が加わり、次元の違う教育改革になります。
学び方も、依存から自立へ変えていく必要があります。明治維新で近代日本の礎を築いた武士たちを育てた明治以前の教育に大きなヒントがあるように思います。