729 (2022年)年頭 所感 ~新しい命を迎えて~
みなさま、明けましておめでとうございます。今年は運悪く当番出勤が1月1日になってしまい、職場でこの記事を打っているところでございます。この年頭所感を書く前に、昨年の年頭所感を改めて読んでみると、「新型コロナウイルスの新規感染者は毎日のように過去最高を更新し、変異株の出現でますます収束の兆しが見えない…」と書いていました。1年経った今でも新たな変異株の出現により改善が見られないどころか、ますます不安が募る現状に絶望すら感じます。昨年も新型コロナウイルスに翻弄された1年でしたが、逆に恩恵を受けたこともありました。一つは在宅勤務ができるようになったことです。今年でこの病気になって7年を迎えることになります。再発確定後、教授先生の予告どおり年々少しずつ病気が進行し、再び抗がん剤を使う1歩手前まできました。また1ヶ月前には後頭部の巨大なメタの耐えがたい疼痛により、リニアック治療を再び受けることになりました。前回は再発予防照射でしたが、今回は疼痛緩和と腫瘍除去です。効果判定はこれからですが、いつその他の既知のメタが腫大を再開するのか、いつ命を脅かす臓器へのメタが新たに判明するのか、またいつQOLを保てないほどの疼痛に襲われるのか・・・、これからの僕の病勢に明るいトピックスはありません。よくて現状維持、悪くてエンドレスの抗がん剤・・・という中で、新型コロナウイルスの蔓延がきっかけであったとは言え、我が社に在宅勤務制度や時間単位年休、そしてサテライトオフィス(貸オフィス)勤務などの制度が永続的に導入されたのは、がん患者の僕にとっては本当に助かりました。今回の放射線治療を例にすれば、予定期間だった15日間の全てを午前休にすると7.5日分の有休休暇が必要でしたが、僕はこれを在宅勤務と毎日1時間の時間年休で乗り切ったので、トータル2日分の有休減で済みました。在宅勤務だと不快なズラをかぶる時間も減り、ウン十万円するズラのいたみ方だって違ってくるので、これまで以上に長く使うことができるでしょう。在宅勤務とは言え、正直なところ、ずっとパソコンに向かっているわけではありません。時には病院に行ったり、時には買い物に行ったり、時には犬の散歩に行ったり、時には食事をしたり、時には飲みに行ったり、時には・・・。自分の体調に合わせて仕事のペースを作ることができるので、効率がいいかもしれません。反面、調子に乗り過ぎて生活がだらしなくならないよういかに自分を律していくか・・・ですね。自慢するようなことではありませんが、僕は仕事に行く日も行かない日も、朝5時に起きて1日のリズムを作るように心がけています。ただやはり仕事の成果を比較すると以前よりもあがってはいないので、半期ごとのボーナスは毎回数万円ずつ減ってきていますが、そこは文句を言えませんね。―――――――――――――――――――――――――――もう一つは、愛犬をお迎えしたこと。昨年の9月で1歳になりましたが、ふりかえると怒涛のような1年でした。・ 毎日のように繰り返されるおしっこやうんちの失敗と処理。・ 彼の甘噛みによって脚や腕が、青色、黄色、赤色とカラフルになったこと。・・・もちろん甘噛みとは言っても噛まれればくっそ痛い。・ 初期費用、ランニングコストに加え、犬連れの旅行や彼の幼稚園への入園(笑)等でものすごくお金がかかったこと。・ 抜け毛と彼のケモノ臭で、家と車の中があっと言う間に動物園のようになったこと。・ 彼にガジガジされて壊された家具やリモコン、僕の眼鏡など被害が多数発生したこと。・ そんな彼の教育方針をめぐって妻とのケンカも数知れず。そしてまさかの僕の両親のペットに対する激しい拒否反応。(今は和解しました。)振り返ってみると大変な1年だったけど、彼をお迎えする前の生活を懐かしむことはあっても、後悔したことは1度もありません。1歳になってようやく彼も落ち着きを見せ始め、僕のベッドにもぐりこんで一緒に眠ったり、安心してお留守番を任せられるようになったり、ここのところ前にも増して彼がかわいくて仕方がなくなりました。もっと、早く彼と出会っていたらなぁ・・・というのが、唯一の後悔かもしれません。うちは子供のいない家庭なので本当の子育てというものを経験していないけど、それでも妻と一緒に子育ての真似事ができたのは大きかったと思います。妻が彼を見つめる時の眼差しはまさしく慈母のもので、彼がいなければそんな妻の姿を見ることもなかったに違いありません。もし、新型コロナウイルスの蔓延がなかったら?あの年の1月、僕たちは念願のカリブ海クルーズを予約していたし、予算的な問題もあって彼を迎えることはなかったでしょう。(子供がいなければ子供がいないなりの人生を楽しもう!)って思っていたけど、子供のいる人生もまたかけがえのないものだということに気づきました。確かに以前のように気軽にお出かけすることができなくなりましたが、そんなことよりも彼と同じ空間で、同じ時間を過ごすことのほうがより大事だと思うようになりました。親バカかもしれないが、昨年のクリスマスは彼に犬用のケーキを買って、僕たちと一緒に食べました。そしておせちも、、、、(笑)それにしても世の中がずいぶん変わりましたね。僕は以前イベントのお仕事をしていましたが、人が集まることが「密」と言われてタブー視されるようになった今、新型コロナウイルスが収束しても以前と同じようにイベントができるようになるのかは甚だ疑問です。そして前述したように働き方だって変わりました。僕にとっての新型コロナウイルスは、なんとなく「今までと同じことをしてちゃ駄目だぜ」と、世の中の変革を促すために出現してきたように思えてなりません。テレビのインタビューを見ていると、「早く前と同じような世界に戻ってほしい」なんてコメントを聞きますが、知恵を絞ってこの大難をチャンスととらえて飛躍する人と、ひたすら前と同じ世界を切望し、首をすくめてやり過ごそうとする人との違いがそろそろ出てきているように思います。変革・・・といっても、その最小単位は一人一人の人間です。偉そうなことを言いましたが、僕自身も「このままじゃいけないなぁ」なんて漠然と思っていたのを、新型コロナウイルスにバチンを横っ面を張られて、気合いを入れられたような気もしているのです。とりとめのない話が長くなりました。今年で僕は50歳になります。このブログの長年の読者なら、僕にとっての50歳が何を意味するのか分かりますよね。今までと同じことをしていたら何も変わらない…と言うことを心に刻み、僕なりに人生の総仕上げに取り組んでいきたいと、そんな年にしたいと思っています。みなさま。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。たいち