オデッサ | 気のむくままに

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舞台「オデッサ」@東京芸術劇場プレイハウス 


【脚本 演出】三谷幸喜

【出演】柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也

三谷幸喜さん3年半ぶりの新作。
英語と日本語、通訳を交えて2つの言語が同時に存在することで、すれ違いが生まれる笑い。

三谷さんの作品は、長年何作も観てきて、好きなワンシチュエーションコメディも幾つもあるけど、やってくれたなあー。
改めて三谷さんの才を思い知られました。


笑った笑った。劇場内笑いが絶えず、幸せにつつまれた1時間45分、終わっても「面白かったねー」と声の聞こえてくる幸せな余韻の劇場でした。




アメリカ、テキサス州のオデッサ。

1999年、日本人旅行客が殺人事件の容疑で取り調べをうける。彼は英語が話せない。

捜査にあたる警察官は日系人だが日本語が話せない。そこで語学留学中の日本人が通訳として派遣され取り調べが始まった。


警察官は英語を自由自在に話す宮澤エマさん。鹿児島弁ネイティブの迫田孝也さんは、日本語しか話せない鹿児島弁の容疑者。両方の言語を使い分け通訳をする留学生が柿澤勇人さん。

これ、3人にこの配役を当てた三谷さんの当てがきが面白い。

それに見事に応えた柿澤勇人さん、宮澤エマさん、迫田孝也さんの演技も見ものです。

柿澤さんは大変だったでしょうね。


それぞれ思わくや事情があって、通訳者のスティーブ日高は、他の二人が互いに母国語の英語と日本語しかわからないのをいいことに、互いの言葉を勝手な翻訳でごまかし、真相を解明しようとしていく。

えー!という驚きの嘘の翻訳、役者の身振り手振りから、違う解釈が生まれる可笑しさ‥そして、そして、字幕が最高。

こればかりは見てみないとですが、字幕に表情や動きがあって、タイミング見事。字幕も出演者でした。


開演前のアナウンスから笑い、テンポ良く二転三転して、役者それぞれの見せ場もあって、最後に、推理劇としても、人間ドラマとしても、伏線を綺麗に回収。

カテコも遊び心ありでの1時間45分。

言葉の溝の埋まらなさをコメディ作品にしたらこんな作品に。との驚きと、楽しい時間でした。


2階席だったので、表情ははっきり見えなかったのですが、(それでも十分楽しめました)

柿澤さんの雨に濡れた子犬‥Operaでそこは見ました。可愛かったなあ。