【脚本 演出】永井 愛
【出演】 沢口靖子、生瀬勝久、亀田佳明、土井ケイト、吉田ウーロン太、関谷美香子、稲村梓、小川ゲン、田中亨、石森美咲、水野あや、石井愃一
@シアターウエスト
東京前楽、ネタバレを避けて、随分前に買ったチケットの日やっと‥迎えたって感じ。オデッサを見た時に通りかかったシアターウエストでの熱気みたいのを感じたのですよね。
見たら、とっても楽しい、誰でも楽しめるような作品でした。
観劇したことのない方にもお勧めしたい。
リズム良く展開していくストーリー、役者さんの演技、替え歌の面白さ、コスチュームや表情の愛らしい姿。
そんな笑いの中に、日常にある社会問題、同調圧力やなんとなく流されてしまう人間、そんな所を鋭くついていました。
人間の尊敬や良心は、お金や組織の圧力ですり減っていく。
夫の失業という家庭の事情で下町のスーパーで働くことになった成城に住む世間知らずの奥様を沢口靖子さんが。浮世離れした感じの可愛らしさではまっていた。
そして生瀬勝久さんが、ほんと上手くて可笑しい。生瀬さん歌も上手いんですね。この歌が最高だし、とあるところから出てくるだけで、劇場中が大笑いに。
又、店長役の亀田佳明さんの二面性や、土井ケイトさんのボス感とか、皆さんの個性がまたまたはまり良かった。
20年ぶりの再演(永井さんが青年座に書き下ろしたものを、今回ニ兎社で)らしいのですが、使われている曲等にあーだからかと思う所もあったのですが、職場や組織での問題は、昔も今も変わってないんだなあ。
古株の新人へのいじめ、会社の為という名の不正、悪いことと分かっていながらも保身の為の見て見ぬふり、他人への押し付け、同調圧力、等
最初、正義感を主張していた秋子も、小さな不正を積み重ねるようになります。それはこんな所にいたから人が変わってしまったのでなく、
今までは幸せな環境にいたから知らなかったが、自分はこんな人間だったのだ、というような事を言っていて、秋子の台詞にはっともしました。
年明けから楽しい作品の観劇が続きました。