薬剤師の安美です。
ジスロマックに限らず、
抗生物質の副作用としてみかけるのが下痢や軟便。
ただでさえ、体調不良なのに、
お腹が痛くなったり、下痢でトイレに何度も行くのはつらいですよね。
抗生物質によって腸内細菌叢のバランスが乱れて下痢が生じると考えられています。
もともと下痢しやすいとわかっているのであれば、
受診時に医師にその旨を伝えて、整腸剤も一緒に処方してもらうといいですね。
下痢の副作用の予防につながります。
ただ困るのが、そうでなかった場合で…。
しかも、抗生物質の場合、一定期間を続けて服用することで効果が期待できるもの。
ジスロマックなら3日間継続ですね。
できれば、服用を続けた方がよいです。
(もちろん、下痢がひどくて生活に支障が出る場合は再度、受診しましょう)
もし、下痢の程度が軽度で、
抗生物質による下痢に市販薬の整腸剤で対応しようと考えた場合、
おすすめなのは、ビオスリーか強ミヤリサンです。
整腸剤とひとことでいっても、種類はいろいろです。
整腸剤の成分のなかには、抗生物質によって死滅してしまうため、
同時に服用しても効果が期待できないものもあります。
ですが、酪酸菌は抗生物質との併用可能な成分です。
芽胞という膜につつまれている酪酸菌は、抗生物質に強いという特徴があるんですね。
■強ミヤリサン錠
有効成分の宮入菌は、腸内の善玉菌の酪酸菌の一種。
【強ミヤリサン錠の用法用量】
以下の錠数を1日3回服用する
・15歳以上:3錠/回
・11歳以上15歳未満:2錠/回
・5歳以上11歳未満:1錠/回
(5歳未満は服用不可)
■ビオスリーHi錠
酪酸菌、乳酸菌、糖化菌を配合。
【ビオスリーHi錠の用法用量】
以下の錠数を1日3回服用する
・15歳以上:2錠/回
・5歳以上15歳未満:1錠/回
(5歳未満は服用不可)
ジスロマックを含む抗生物質を服用を終えた後、
ひどい下痢が続く、発熱もある、吐き気もするという場合は
偽膜性大腸炎(ぎまくせいだいちょうえん)の疑いもあるので、受診するようにしましょう。