こんにちは。薬剤師の安美です。
薬局で見かけたトメダインコーワフィルムから、
市販の下痢止めの記事が続いています^^
下痢止めの市販薬といえば、
ストッパも見かけますよね。
ストッパにもいろいろな種類がありますが、
一般的なのは、ストッパ下痢止めEX。
ストッパ下痢止めEXの主成分はロートエキス。
アセチルコリンという神経伝達物質をブロックして、
胃腸の異常な運動を抑えて腹痛や下痢をやわらげます。
あと、タンニン酸ベルベリンも配合されています。
これは、トメダインコーワ錠にも含まれていて、
有害細菌に対する殺菌作用、腸のぜんどう運動をゆるめる働きがあります。
トメダインの主成分は、ロペラミド。
腸の過剰な運動を抑え、
水分吸収・分泌異常を改善して下痢を止めます。
ロペラミドは、
市販薬に含まれる下痢止めの中で
最も強く腸の動きを抑える成分とされています。
というように、
トメダインとストッパは同じ下痢止め薬でも成分が違うんですね。
「トメダインとストッパのどっちを選ぼう?」と悩んだ時、
下痢止めの効果を重視する場合は、トメダインがおすすめです。
また、ストッパにはフィルム製剤がありません。
(錠剤だけど、口の中で溶けて水なしでのめるタイプ)
トメダインコーワフィルムは、
お財布などにお守り代わりにいれておけて、
フィルムを舐めればいいだけ
という手軽さが魅力です。
最後にもうひとつ注意点。
ストッパの成分ロートエキスは、抗コリン作用のため副作用リスクがあります。
・授乳中は服用しない
(母乳を介して胎児が頻脈になる可能性あり)
・前立腺肥大症(排尿困難)や緑内障(眼圧上昇)の方は注意。
そして、トメダインの成分のロペラミドは眠気が起きるリスクがあります。
車の運転をしないといけない場合は、ストッパを選んだ方が安全と考えます。