こんにちは、薬剤師の安美です。
勤務先の薬局の患者さんにオイラックスHクリーム好きな方がいて、
それをきっかけに、
オイラックスHクリーム関係の記事が続いています(^-^;
オイラックスとよく似た名前の塗り薬に、
オロナインH軟膏があります。
*発売当初はオロナイン軟膏、
その後、オロナインD軟膏→オロナインH軟膏と変わっています。
このオロナインH軟膏の成分は、
クロルヘキシジングルコン酸塩。
実は、かゆみや炎症を抑える成分ではなく、
殺菌消毒剤です。
つまり、オロナインH軟膏は、外用殺菌消毒剤ということ。
医療用には、オロナインH軟膏と同じ塗り薬はありません。
(ということは、なくてもよい薬ともいえるかもしれません…)
ただ、同じ成分の医薬品として、
5%クロルヘキシジングルコン酸塩消毒液(ヒビテン液)があります。
希釈して、手指や皮膚の消毒に使われます。
さて、オロナインH軟膏の効能効果は、
ニキビ、吹出物、やけど(軽いもの)、しもやけ、キズ
水虫(じゅくじゅくしていないもの)など。
オロナインH軟膏を使用してはいけないことに、
・湿疹(ただれ、かぶれ)
・化粧下(化粧下地)
・虫刺され
この3つがあります。
(オロナインH軟膏の添付文書にしっかり記載されています)
化粧下地に使う人はいないと思いますが、
湿疹や虫刺されに使う人…意外といそうですよね。
基本的には、抗ヒスタミン剤のかゆみ止め、炎症を抑えるステロイド塗り薬が使われます。
オロナインH軟膏を塗ると、
かえって悪化することもあります。
(オロナインの成分の接触性皮膚炎とか)
オロナインH軟膏を使うとすれば、
すり傷やニキビくらいかなと個人的には思います。
水虫も、真菌に対して効果がある薬じゃないと意味がないでしょうし…。
オイラックスHクリームとオロナインH軟膏、
似ているようで、全く違うものです。
【オロナインH軟膏】
・市販薬
・成分は殺菌消毒剤、ステロイドなし
・湿疹や虫刺されには使わない
【オイラックスHクリーム】
・処方せんが必要な処方薬
・成分は、かゆみを抑えるクロタミトンとステロイド
・湿疹や虫刺されに使える
わかりやすく違いをまとめるとこんな感じです。
もし、オロナインH軟膏を使っていて肌トラブルが改善しない、悪化するという場合は、
一度、使うのをやめてみてくださいね。