こんにちは。
薬剤師の安美です。
この前、薬局の勤務中に、
ネイリンという薬が処方されました。
爪水虫の飲み薬です。
塗り薬だと、爪のケラチンを通り抜けることができず、
爪の中の方まで薬の成分がとどきません。
病院で処方される爪の水虫専用の塗り薬もありますが、
爪水虫は、飲み薬で治療することが多いです。
(市販薬にはなし)
そして、爪水虫の薬(処方薬)は、
イトリゾール(イトラコナゾール)、
ラミシール(ラノコナゾール)、
この2つがメインで使われていましたが、
久々の新薬として、2018年にネイリン(ホスラブコナゾール)が発売されました。
発売されたのは知っていましたが、
皮膚科の門前薬局でもないので、初めて処方箋を受け取りました。
その時に調べたことを備忘録としてまとめました^^
まずネイリンカプセルはのみ方に特徴があります。
1日1回1カプセルの服用を12週間続けます。
食事の影響はうけないので、
自分でのみやすいタイミングを決めて1日1回の服用を続けたらOKです。
副作用として肝機能障害が報告されているので、
4週間に1回を目安に血液検査が必要です。
(検査値で異常が出たら服用をやめるという対処)
また、催奇形性があるので、妊婦さんは使えません。
もし、治療に使った場合、服用終了後も3ヶ月の避妊が必要です。
飲み合わせに注意しないといけない薬もあります。
血栓治療薬のワーファリン、
高コレステロールの治療薬のシンバスタチンなどです。
あと、爪水虫といえば、
やっぱり気になるのが見た目!!
ただ、ネイリンは、
変色した爪そのものを回復するという薬ではなく、
新しい爪がのびてくる時にきれいになっているという薬です。
爪のはえかわりには時間がかかるので、
飲み終わった後に効果を待つ感じになります。
「早く治したい!」と期待している患者さんが、
「この薬、効かんかった!」とならないように、
ちゃんと説明することが大切だなーと思いました。
ネイリンは新薬のためジェネリック医薬品(後発薬)はありません。
薬の値段が高いというデメリットはありますが、
これまでの薬よりも爪白癬に効果が高くておすすめです!!