お酒と薬の飲み合わせの注意点:抗生物質 | 薬剤師の健やか更年期ナビ

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こんにちは!

現役薬剤師の安美です。

 

 

以前のブログ記事、

現役薬剤師が教える薬とアルコールの飲み合わせの注意点

の続きです。

 

 

ここでは一般的な話でしたけど、

今度は具体的に、

お酒との飲み合わせに注意が必要な薬について、

種類別にお話ししていきたいと思います。

 

睡眠薬に続いて、今回は

抗生物質とお酒の併用についてです。

 

 

 

 

飲み薬の抗生物質は、市販されていません。

 

なので、病院で処方してもらうことになります。

 

 

ニキビやケガなどで服用することもありますが、

風邪や副鼻腔炎など体調が悪い時が多いと思います。

 

そういう時は、飲酒は控えて

肝臓や体を休ませてあげた方がよいですね。

 

 

一般的な話以外に、

アルコールとの併用で気をつけないといけない薬があります。

 

 

それが、

ピロリ除菌(二次除菌用)に使われるボノピオンパックです。

 

アモキシシリン(抗生物質)+タケキャブ+フラジール

この3剤を組み合わせ製剤です。

 

 

3つの薬のうち、フラジール(これ自体は抗生物質ではないです)が、アルコールの代謝を遅らせます。


お酒とこの薬を一緒に飲むと、

気持ち悪い、めまい、嘔吐、動悸などひどい二日酔いのような症状がでます。

 

 

ボノピオンパックの添付文書にも以下のように記載されています。

 

1. 薬剤名等
アルコール

 

臨床症状・措置方法
腹部の疝痛、嘔吐、潮紅があらわれることがあるので、投与期間中は飲酒を避けること。

機序・危険因子
メトロニダゾールはアルコールの代謝過程においてアルデヒド脱水素酵素を阻害し、血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる。

 

 

ちなみに、フラジールはピロリ菌除菌以外にも、
トリコモナス膣炎、感染性腸炎といった原虫症や細菌感染症にも使われる薬です。
その場合にも、お酒との併用には気をつけてください。