女と女の酔いと乾き。「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」2巻 | まぶたはともだち

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最近はプロ野球もお熱です。

※1巻の感想はこちら

 

 

・上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花 #2

劇中に出てくるお酒とパチリ
 

すみません、発売日12月18日から11日も経ってしまいました。

このご時世ジャンプのマンガでもない限り、3日もしたら本屋の新刊コーナーから姿を消し、購入は手間と困難を極めます。

 

とりあえず先にアマゾンのリンク貼っておきますね。

 

 

いいですか、秋田書店のヤングチャンピオンコミックスですからね。

作者の名前は「塀」(へい)ですからね。「堀」(ほり)じゃないですからね。

ISBNコードは78-4-253-14237-3ですからね(わざわざ調べた)

 

しかし我がことのように嬉しいのは、2巻乙の壁を乗り越えたこと。

そしてこれを書いている地点でAmazonに1巻の評価が127個もついていること。

 

2巻もすでに79個、前作「月のテネメント」も27個評価がついてます。

 

 

1年前は5個くらいしかなかったのに!報われた―ッ!

 

あとは重版とメディアミックスだけですね。

テレビ〇京の敏腕プロデューサー、見てるか~!

見てるんだろ?

(いや別に〇テレでも〇BSでもいいけど……)

 

もちろん今回も発売日当日に秋葉原に出向きました。

購入特典目当てで、とらのあなで3冊。書泉で3冊。メロンブックスで3冊。COMIC ZINで3冊。

1巻は20冊買ったことを思うとこれでも控えめですね。例によって喜久屋書店は売り切れで買えませんでした。

誰か譲ってくれ。

 

 

前置きが長くなりましたが、気になる内容を見ていきましょう。

 

いや今回も珠玉のエピソードばかりですね。

2巻ではぼたんの大胆不敵……いや大胆無敵?な猛アプローチはやや控えられ、様々なお酒と共に、女子寮に住まう5人の個性や関係性が掘り下げられていくことになります。

裏表紙に書いてあるけど、いぶきがなぜ人前で酒を飲まないのかも打ち明けられます。

それを受けてのぼたんの反応も必見。

遊佐あかね(右)、正直中川夏紀に似すぎでは?と思っていたけどこうしてみると他人だな

 

北杜やえか(左)が登山もやるって既出でしたっけ?

旅行が趣味ってセリフは覚えてますけど。

いくら近いとはいえ、武甲山に行こうとするとはなかなかの経験者なんでしょうね。

手元のガイドブックで普通に「健脚向け」に分類されてますもの。

(偶然自分も先月行ったんすけど、達成感がギリギリ苦痛を上回るレベルでした。あと5キロ太ってたら絶対に後悔してた)

 

(のちに劇中でも19話で実際に行ってます。女の子は体重軽いから平気なのかな)

 

 

あと作中でひときわ頭の回転が早そうな院生・郡上かなで先輩がレトロゲーのゲーム実況にハマって、実際にぼたんとやってみる話とかなんとなく印象に残っています。

まあ頭がキレる人って大体色んなものに偏見なく興味を持てるし、やたら吸収力が強いと相場が決まっていますからね。

意外でもなんでもないのかもですけど。

(これもボクの偏見ですかね?)

 

この回では二人はもらいもののキリンストロングを処理することに。

WEB掲載時はオイオイこんなの飲んだらこいつらどうなっちゃうんだよ、あえて言うけどセックスよりこえーよとビビりながらおそるおそるページをタップしてました。

 

みんな精神年齢が高いので「勘違い」とか「気持ちのすれ違い」とかがほとんどないんですけど、それでもこんだけ「感情になる」としか形容できない、たまらなくウェットな女同士の関係を描けるんだな~と改めて感心した次第です。

 

 

エピソードの合間合間に挟まれる衣装に関する解説も、相変わらず読みごたえがあります。

終盤から台湾からの留学生・張ジンランが来日するのですが、彼女に関してこのようなことが書かれていました。

余談ですが、女性の場合バストサイズに応じて、トップスのジルエットが大きく変化してしまう問題についてしばしば悩みます。

基本的に、素材やパターンが生み出すボリュームを現実に即して表現したいのですが、キャラクターのプロポーションを魅力に表現するために、意匠設計の要所要所で嘘を点くこともまた大切だと感じています。

 

要するに彼女は胸がでかいらしいんですけど(要するなよ)、この作者の描く女の子は総じてダボダボめの服を着てるので、お恥ずかしながら気づけませんでした。言われてみると確かに。

この程度の読解力で感情をガクガク揺さぶられているというのも、なんだか恥ずかしいなあ。

 

まだ出番も少なく、アジア系外国人というのもあっていまいちキャラクターをつかみかねているのですが、ジンランもまたお酒が好きでなおかつ積極的な面があるようで、彼女の存在が大学寮という空間を、百合の香り立つ蟲毒にしてしまうのではないかとハラハラしています。

 

 

季節は流れ、劇中の季節は秋から冬に向かおうとしています。

今のところ大学の描写がないですけど、大学祭もクリスマスも、忘年会も新年会だってありますよね。

一波乱二波乱ありそうな季節です。

 

いったいどんなお酒が、どんな秩父の姿が、どんな感情が描かれるのか?

2021年の上伊那ぼたんにも、ご期待ください!