９/10
18年前の台湾。高校3年生のジミーはアルバイト先で4歳上の日本人バックパッカー、アミと出会い、天真爛漫でどこかミステリアスな彼女に恋心を抱く。アミもまた、ある秘密を抱えながらもジミーにひかれていく。しかし突然アミの帰国が決まり、意気消沈するジミーにアミはある約束を提案する。
現在。人生につまずいて久々に帰郷した36歳のジミーは、かつてアミから届いたハガキを再び手に取り、あの日の約束を果たすべく日本へ向けて旅立つ。東京から鎌倉・長野・新潟、そしてアミの故郷・福島へと向かう道中で、彼女と過ごした日々の記憶がジミーの心によみがえる。
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なんて美しい映画。ありきたりなお話なのに「一生忘れられない恋」として観る者にもここまで焼き付けたのは、原作の素晴らしさを、さらに極上の映像として、仕上げた脚本監督の藤井直人さんの力なのでしょう。
まずシュー・グワンハンという台湾の役者さんがカッコイイ。この人を起用したこと、台湾を舞台にしていること、岩井俊二監督のラブレターをモチーフにしているところ…痺れるわ。ラブレターを見たことがあるし、岩井さんのファンにもたまらんものです。
物語の流れもいい。この構成の見せ方次第で感動は陳腐なものになっただろうけど、徐々に奥深くジミー（シュー・グワンハン）とアミ（清原香耶）の関係に入っていくところも切なくて泣けました。もしあの時に気持ちを伝えていたら…と思うけど、私も伝えなかったと思うし、伝えないという選択をするのはものすごく勇気がいるだろうなぁ。こんな青春一生忘れられないですよ。
青年期から、大人になるまでの月日の流れをここまでよく演じ分けられたなぁと思うほど違和感が全然なかったです。ちょっと彼のファンになってしまいそう。他の作品も見てみたいです。
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