こんばんは。花房です。

最近は、朝晩がめっきり寒く、秋の到来といった感じですが、いかがお過ごしでしょうか。

考えてもみればもう10月半ば…寒くて当たり前の時期です。

今年の夏は、暑すぎましたね。


たまには、日常の話をするのもいいかと思い立ち、仕事の合間に記事の編集画面を開いたりしてみました。


花房は、仕事場の移転しました。すぐそばですけど。

前の仕事場は狭くて、資料や道具(!!)に迫害されて隅っこで仕事してましたが、こんどはでっかい社長椅子(笑)を5年ぶりに引っ張り出して、広々したスペースでゆったり仕事をします。

と思ったのですが、時間に追われています・・・


ひとつひとつを、丁寧にと心がけていますと、ついつい時間を気にせず物事を遂行していて、気付けば削るのは睡眠時間、といったことに。


みなさま、睡眠は大事ですよ。


精神を安定させるにはまず、きちんとした生活をしなくてはね。当たり前のこのことが、案外なされていなかったりしませんか?




・・・小説風だったらいいですけど、自分の話は苦手です。







それでは。


秋を楽しんでくださいませ。





花房灯子





お久しぶりです。花房さん。かれこれ・・・10年位になるのではないでしょうか。

その後お元気でしたか?

わたしは・・・まあ、いろいろ苦しくなってはおりますが、なんとかやっています。


あの頃そうですね。

家庭は息苦しい牢獄のようなものでした。

恋愛で結婚したとはいえ、燃えるような恋の末というわけではなかったし、結婚二年目で長女、その3年後に長男が生まれて、

仕事もまあまあ順調に地位を得て、といっても小売業界ですから、地位のあがるほどに家庭にいる時間は短くなってはいっていましたが。


それもわたしには都合がよかったですね。

なにしろ、子供が生まれてからの家内は以前にもましてしまり屋になりましたね。

花房さんもご存じのとおりですよ。


30代の中間管理職、こづかいは二万でした。

一度内容に文句を言ったら、弁当もなくなりました。なので、きつかったですね。

家では・・

もっと稼いでこいとはっきり言われていて、子供が二人とも小学校に上がっても、家内が働きに出るということは考えていませんでしてね。

提案しても、ヒステリックに甲斐性がないだの、嫁を働かせるつもりか、だの、わめくだけでして。


そんなときにふと優しかったんですよね、彼女は。

3年目の社員で、店長のわたしの下で副店長として働いていました。

花房さんとも、仲がよかったでしたね。


信じてくれないかもしれませんが、1年以上付き合って2度だけです。体の関係を持ったのは。

手をつないで眠るだけでよかったんです、本当に。


それが・・・あの一件でね。

いなくなっちゃって。


あとから知ったんですよ、わたしは降格になってね。

給料も平社員に戻ってしまって。離婚を言い渡されるかと思いました。でも、家内は言いませんでしたね。病気になっちゃってね。うつ病です。

まあ・・・もともと躁鬱のけはありましたからね。でも、わたしはきつかったですね。

余計、居づらくなりましたよ。家に。

子供がいるから帰るんですけどね。


あの一件。


彼女が、会社を突然辞めて、わたしがいない昼間にうちにきまして。

一日中、インターホンを押し続けてね・・・

押し始めて・・・4時間後、耐えきれなくなって玄関に出た家内に言ったそうですね。

「私たちは悪いことはしていません」ってね。


なにか間違っちゃったのかなあ。

家内だけが悪いとも言えませんよね。

それは最初から家内が悪いと、言われるんですよ。誰に言われるかって?まあそれは。わたしと同じ立場の人間ばかりじゃないですよ。不思議といいますか、わからんもんですね、人の考えは。

不倫に走ったのは、このわたしなんですけどね。

責められるのは、わたしなんですけどね・・・



その後浮気ですか?してません。なんか疲れちゃってね。















その相手を愛してますか?

それとも、安らぎならばだれでもよかったですか?


私はききみみ、なのでなにも質問しないし、持論も語らない。

花房さんこんにちは。


こんなことが、自分にも起こりうるんだなあとどこか他人事に想いながら、その現場におりました。

よくある話・・・・そう、よくあることなんでしょうね、私の話を聴きながら、うん、うんとうなずいてくれている花房さんは当然のように驚きもせず、花房さんだからかなあとか、よくある話だからかなあとか想いながらの告白でしたね。


こうやって思い返すと、私はいつもそのときそのときの、目の前に起こっている出来事と違うことをぼんやり考えながら、その場をやりすごして生きてきたように思います。


48のとき、主人が脳梗塞で倒れてそのまま入院、亡くなったとき・・・

子供は独立していたので、そのあとは一人になりましたが、主人が倒れたときも、主人の育てていた庭の植物たちのことを考えていました。

私は興味がないので、一緒に草をむしったりするのがつまらなかったなあとか、花の名前を言われてもなかなかどれがなんだか覚えられなくて、それでも女かと笑われたこととが・・・

亡くなって、お葬式を出すときにも別のことを考えていました。

息子の中学生時代の彼女のことです。

まじめそうに挨拶してくれて、人懐っこい子で私は好きでした。息子の部屋で一緒にたばこを吸っていたとき、わが子と同じくらいきつくしかってしまって、泣かせてしまったことや、

その彼女が私に、おばちゃん、私妊娠したかも・・・と泣きそうな顔で相談してきた日のこと、結局それが間違いで、息子と彼女がけんかになって、仲裁したこと。


主人のお葬式の最中、そんなことを考えていました。


覚えているものですね、ずっと前にこの場面で、こんなことを想っていたなどということを。


60に手が届きそうな頃、俳句を始めました。

そこで知り合った46歳の既婚の男性と、いつしか恋の仲になり、奥様の目を盗んでは逢瀬を重ねました。

それが私の家で一緒にいるところを、奥様に乗り込まれてしまいましてね。

男のひとって、ああいうとき私のほうをひとっつもかばってはくれませんね。

無理もないですか、私は恋だと思ったものを、彼にしてみればただの遊び、会えば寝る、食事も出る、母親のようで、きっと居心地がよかっただけなんだろうなあとうぬぼれました。


男を見る目もなかったんでしょうね。

奥様をなだめるためとはいえ、ひどい言葉で私を貶めて・・・

女性としてはかなり傷付きます。でも、私は途中からまた違うことを想い、その時を過ごしましたよ。


主人が亡くなって、お庭の植物は松以外はすべて処分してしまった。

ええ、松は大きくて、殺せなかったの。

あれは生き物みたいで、夜とか夕方など、ちょっと怖いでしょう?

さわると、脂(やに)が脂(あぶら)みたいで・・・漢字まで同じでしょう。人間と、同じ。


主人が亡くなる前も、ずっとセックスしてなかったの。だから、あの男性とセックスした時まさに20年ぶり?それ以上かしら。とにかくものすごく久しぶりのセックスだったわけです。

おなか、痛くなりました。

ちっとも優しくなかったけれど、あれがなくなったらさみしいものですね。はっきりさみしいと感じました。


孫も、ときどき遊びに来てくれますし、息子のお嫁さんも人情あるかたで、はたからみたら不満など贅沢だといわれてしまうのでしょうけれど、

他人さまのご主人に手を出して・・・

還暦のこの歳でですよ。笑っちゃいますよね。


花房さん。




女は、いつまで女でいなくちゃダメでしょうか。

私は、ときどき夢に見るんですよ。

お庭の、主人の松が男性に化けて、私の胸やお尻をまさぐりにくるのです。

生理もとっくに上がっているというのに。

嫌ですね。







その男性ですか?

まさか私にこんなことが起こるなんて、信じられませんね。あの出来事の後、亡くなりました。私は、二つの罪を犯したのです。






















(おばあちゃんの松を、私は一度も見たことがない。花房灯子。)