志望理由にも、「将来の職業・進路を選んだ理由」、「その学部・学科を選んだ理由」、「その大学を選んだ理由」などがある。
特に指定がない場合は、このすべてを盛り込むことが望ましい。
字数制限や記入欄の大きさを考慮し、それぞれ簡潔にまとめるため、以下のような流れで書くようにしよう。



A.なりたい職業、働きたい業界が決まっている場合
①その職業・業界に興味を持った理由
②本格的に目指すことにした理由
③専攻分野を選んだ理由


憧れの職業があり、その夢を叶えるために必要な学歴・資格を得るために大学に行くという場合は、上記の①→②→③の流れで志望理由を説明しよう。
医師や弁護士など、職業・業界によっては、必要な専門知識や資格を取るために自動的に学部・学科が絞られるので、③は要らなくなる。


例1)医歯薬看護系 ※③は不要となることも多い。
①その職業・業界に興味を持った理由
・自分や家族の闘病経験
・自分や家族がお世話になった医療従事者に対する感謝や尊敬
・身内の医療従事者を身近に見てきた経験
・感銘を受けた本やテレビ番組
②本格的に目指すことにした理由
・自分が果たしたいと思った役割
・自分が取り組みたいと思っている問題
③専攻分野を選んだ理由(複数の学科・コースに分かれている場合)
・目指す専門職として働くために、何が必要だと考えているか
・大学で何を学びたいか、何を身につけたいか
・その学科・コースで学べるもののうち、特に興味のあること


例2)教育系
①その職業・業界に興味を持った理由
・自分がお世話になった教育関係者に対する感謝や尊敬
・自分が学校生活で得たものや考えさせられたこと
・身内の教育関係者を身近に見てきた経験
・感銘を受けた本やテレビ番組
②本格的に目指すことにした理由
・自分が果たしたいと思った役割(どんな子供たちに何をどう学ばせたいかなど)
・自分が取り組みたいと思っている問題(教育現場が抱えている問題に言及する)
③専攻分野を選んだ理由(複数の学科・コースに分かれている場合)
・自分の得意科目・特に興味のある単元
・何をどう教えられるようになることを目指すか



B.なりたい職業は絞れていないが、学びたいことはあるという場合
①その学問分野に興味を持った理由
②本格的に学びたいと考えた理由
③大学卒業後の進路


卒業後の進路がさまざまという学部の場合、将来の職業まで決まっていなくてもかまわない。
その場合は、自分の興味のある学問分野から考えてみよう。
ただし、大学卒業後の進路については、「何も考えていない」とするのではなく、候補になるかもしれない職業をいくつか見つけておき、「今は○○や△△に興味があるが、大学で□□を学びながら、それを活かせる道を考えたい」という方向で答えられるように準備しておこう。


例1)海外の文化に興味がある
①その学問分野に興味を持った理由
・異文化体験(外国生活・海外旅行・国内での外国人との交流)
・興味深かった本やテレビ番組
②本格的に学びたいと考えた理由
・思い入れのある国や地域、もっと詳しく知りたくなった国や地域
・衣食住、礼儀作法、伝統行事など、文化の中でも特に興味深いもの
③大学卒業後の進路
・特に興味深い文化に関して、学んだ知識が活かせる職業の例(複数)
・その国や地域と日本の架け橋として役に立てると思う職業の例(複数)
・大学でどういうことを学んでから進路を考えたいか


例2)心理学に興味がある
①その学問分野に興味を持った理由
・学校の授業などで聞いた話
・感銘を受けた本やテレビ番組
②本格的に学びたいと考えた理由
・特に興味深く感じた研究、もっと詳しく知りたくなったテーマ
・社会において心理学の研究成果が役立っている場面
・これからの社会において心理学が果たすべき役割
③大学卒業後の進路
・社会において心理学の知識を活かせる職業の例(複数)
・興味のある研究テーマに関して、学んだ知識が活かせる場面の例(複数)
・大学でどういうことを学んでから進路を考えたいか



C.受験校の志望理由

同じようなことを学べる大学がほかにもある中で、なぜこの大学を選んだのかを説明できるようにしておこう。
学校案内にきちんと目を通し、その大学が何に力を入れているのか、自分がどういうところに魅力を感じるのかを、受験する学校ごとに整理しておくこと。

以下の「意欲を感じさせるもの」を中心にして、「意欲が感じられないもの」に触れないようにしよう。


○意欲を感じさせるもの
・具体的なカリキュラムの特徴と、自分の学びたいこととの一致
 例)地域医療、全人医療、学際協力、海外研修などに力を入れている医学部
 ※学校案内にある講座や時間割をチェックし、その大学が力を入れているものと、自分自身がどのような医師になりたいかという将来の抱負や、大学でどのようなことを身につけたいかという大学生活の抱負と、きちんと整合性を持たせることが大切。 
・他大学と比較しての特徴
 例)他大学には見られない個性的な学科・コースの具体的な魅力
 例)単科大学に対し、他学部との交流が持てる総合大学の魅力
・在校生や卒業生から直接聞いた話
 例)高校の先輩や、オープンキャンパスで会った学生など、知り合いの在校生や卒業生から聞いた学生生活の様子や、その学生から受けた印象


●意欲が感じられないもの
・校風や伝統に対する共感
 学校案内で謳われている校風や伝統は、学内の実際の雰囲気とは別物なので、校風や伝統への賛同を語っても嘘くさくなるだけ。
 取り上げるなら、その校風や伝統がよく表れていると思う実際のカリキュラムや活動を挙げて説明できるようにしておく。
・オープンキャンパスや学園祭の雰囲気
 ふだんとは違うにぎやかな日の感想を語ってもあまり意味がない。
 志望大学の平日の様子を見学したときの感想ならOK。
・偏差値・難度
 自身の学力レベルに合っていたからといって、それを受験理由にしてはいけない。
 高校の教師に薦められたという場合でも、偏差値や出題傾向などの話は伏せておく。
 その大学に進んだ先輩たちのことも自分のこともよく知っている、信頼する恩師が、自分とその大学との相性に太鼓判を押してくれた、といった話にすればOK。
・通いやすさ
 学費が安い、家から近い、といった魅力はわざわざ言う必要がない。
 家族の介護のために自宅からの近さが重要だった、というような特別な事情がある場合は言及しても構わないが、それが一番の理由というのではダメ。

・両親のすすめ

 両親が我が子を通わせたいと思うことも確かに大事だが、「両親が言うから受験した」という印象を与えるとマイナス。

 両親がなぜその大学がよいと思うのかをきちんと聞いて、両親も認めるその大学の魅力を知るのが先だ。

 それが、上記の「意欲を感じさせるもの」のタイプなら具体的に語ればよいが、両親以上に自分自身がその魅力にひかれたと話すほうが好印象。

(3)自分の短所



①言ってはいけない欠点

短所について尋ねるのは、その受験生が自分自身をどう客観視し、自分なりの理想に近づくためにどこを直すべきだと自覚しているかを見るためだ。

そのため、志望する職種に向かないような致命的な欠点や、それ以前に人として問題のある重大な欠点は、たとえ自覚していても言わないほうがよい。


下に挙げたのは、学業や仕事や人間関係に悪影響を及ぼすような欠点の例。

ただし、すでに克服が進んでいるなら、「以前は~なのが悩みだったのですが」という形で話すのはOK。


■粘り強さに欠ける
  あきらめが早い,根気が続かない,物事を投げ出す,移り気,気が多い
■だらしない
  時間にルーズ,約束を守らない,整理整頓ができない・部屋を片付けられない,
  計画性がない,計画倒れに終わる,無鉄砲,衝動的・衝動買いが多い
■強欲・欲張り
  人のものを欲しがる,カネに汚い,計算高い,嫉妬深い・やきもち焼き,見栄っ張り,執念深い
■自己中心的
  わがまま・自分勝手,ひがみっぽい,嘘つき,協調性に欠ける、人の面倒を見るのが嫌い,
  好き嫌いが多い・好き嫌いが激しい,好きなことしかやりたがらない
■短気・暴力的
  キレやすい,喧嘩っ早い

■精神的に弱い
  落ち込みやすい,ストレスを溜め込みやすい



②長所とも言えるような欠点

矢印の右にあるように、「悪く言えば欠点だが、よく言えば……」というように、見ようによっては長所といえるもの、長所に転じられるようなものを挙げるのが一般的。

矢印の右にある表現を先に使って、「自分では~のつもりでいるのですが、両親や友達からは、ちょっと……だと言われることがあります」のように説明してもよい。

ただし、このような、直す必要があまりない欠点は、聞いているほうにとっては退屈なうえ、使われすぎてすでに陳腐化しているものもあるので、次の③と組み合わせるようにしよう。


【悪く言えば】          【よく言えば】
■気が多い・移り気      → 好奇心旺盛・興味の幅が広い
■夢中になるとほかのものが目に入らなくなる → 集中力がある
■空気を読まない       → 人の顔色を窺わずに自己主張ができる
■頑固・意地っ張り      → 自己主張ができる・意志が固い
■あきらめが悪い       → 根気強い・粘り強い
■おもしろみがない      → 真面目・几帳面
■大胆さに欠ける       → 慎重・堅実
■目立ちたがりや       → 度胸がある・積極的
■調子に乗りすぎる      → 明るい・積極的・楽観的
■おせっかい         → 世話好き・面倒見がよい
■せっかち          → てきぱきしている
■のんびりや・おっとりしすぎ・マイペース → おだやか・温厚



③長所とはいえなくても、憎めない欠点 

よく見られる欠点で、周囲にそれほど迷惑をかけない程度であれば問題ないと受け取られるもの。
できれば、以下のように、克服中だとアピールできるものがよい。


■あがり症・緊張しやすい・本番に弱い・照れ屋・恥ずかしがりや
  →【克服のために】緊張を和らげるための自分なりの方法を見つけている
■おっちょこちょい・あわてんぼう
  →【克服のために】見直し確認を習慣にしている
■早合点・早とちり
  →【克服のために】聞き直し・念押しを心がけている  
■人見知り・引っ込み思案
  →【克服のために】なるべく自分から話しかけるように心がけている
■気弱・気にしすぎ・打たれ弱い
  →【克服のために】なるべく自分に自信を持つようにしている
           失敗を恐れないようにと自分に言い聞かせ、挑戦を心がけている
■優柔不断・悲観的
  →【克服のために】いろいろな可能性を考えつつ、とりあえず行動を起こしてみようと努めている
■慎重すぎる・大胆さに欠ける
  →【克服のために】トラブルを避けることより、トラブルを収める経験を積んでいこうと思っている  


(2)自分の長所


自分の長所を問われたときは、「好感の持てる性格」と「学業や仕事に活かせる能力」を組み合わせて答えるようにしよう。

たとえば、「明るくて元気なところ」としか言わないようでは、ほかに取り柄がないのかと思われかねないし、才能を語るばかりでは、根拠のない自慢にしか聞こえない。


正直なところ、質問している側も、その答えをそのまま信じる気なんてない。

どんな『長所』を選んでどう説明するかを見て、その受験生が自分とどう向き合ってきたのかを知りたいだけだ。


どんなことが「長所」と呼べるのか、いくつかのパターンに分けて例を挙げておくので、以下の手順で、自分に当てはまるものを選んでいこう。


①下記のうち、自分によく当てはまると思うものに下線を引き、まったく当てはまらないと思うものに×をつける。
②当てはまる長所のうち、今後も伸ばしていきたいものを選んで○で囲む。
③×をつけたものと無印のもののうち、これから取り入れていきたいものを□で囲み、自分自身がどのような人間に憧れているのかを自覚する。

(入試までにその面が強くなれば、それも長所となる)


■明るい
明るい・明朗快活・周りを笑わせる・ムードメーカー
社交的・親しみやすい・誰とでもすぐうちとけられる
積極的・主体的・行動力がある
チャレンジ精神旺盛・好奇心が強い・興味の幅が広い
楽観的・未来志向


■温かい
温厚・おだやか・おっとり・のんびり・おおらか・寛容
やさしい・思いやりがある・面倒見がよい・世話好き
包容力がある・人の身になって考えられる
素直・人の意見を素直に聞ける・協調性がある・聞き上手


■人の上に立つ
主将タイプ:親分肌・姐御肌・リーダーシップ・統率力がある
       決断力がある・責任感が強い
参謀タイプ:意見調整が得意・情報処理に長けている
       弁が立つ・準備が入念


■精神的にタフ
大胆・勇気がある・度胸がある・物怖じしない
粘り強い・根気強い・我慢強い・何事も最後までやり抜く
意志が強い・信念を貫く・打たれ強い


■クール
冷静さを失わない・慎重・何事も熟考して行動する・観察力がある
想像力豊か・多様な考え方ができる
細かい・几帳面・真面目・努力家・勉強家・向上心が強い
手先が器用・緻密さや繊細さが要求される作業が得意・集中力がある
自分を律することができる


■肉体面
体力がある・持久力(スタミナ)がある

自分で健康管理がきちんとできる


■価値観・思考
○○を大事にしている・○○を忘れないように気をつけている
○○を重視している・○○優先で考える・○○を意識するようにしている
××にとらわれない(縛られない)ように心がけている



※周りから「個性的」と言われる人でも、面接では自分から言わないほうがいい。

 「独創的」、「個性的なものの見方ができる」というのは、本人がそれを意識してしまうと、鼻につくものなので。

(1)自分の特徴

 

①自分の特徴

まずは、自分の中の「フツー」じゃない部分を見つけよう。
「自分なんて普通だから」なんて言わないで、良くも悪くも、自分が世の中の少数派になりそうな点を探すことから始めるんだ。
「帰国子女」、「全国優勝」、「英検1級」みたいな派手な経歴や資格でなくてもかまわない。
とりあえずクラスにはあまりいないかなと思える特徴ならOKだ。

まずは家庭環境・学校生活・趣味特技の3つから、以下のようなネタを探してみよう。


例)
家庭環境

  三世代同居,家族の介護の経験
  父子家庭・母子家庭,両親が家業で忙しい,自分も家業の手伝いをしてきた
  ○人兄弟・○人姉妹の△番目,特徴ある兄弟姉妹の存在

学校生活

  部活やクラブ活動で○○を続けている,部やクラブの中での役割
  校内の委員や係で取り組んだこと,転校経験,怪我や病気の経験

趣味・特技

  趣味,特技,癖,習い事,コレクション,長年続けていること
  休みの日の変わった過ごし方,変わった日課

  
②その特徴が自分の内面に与えた影響

自分の特徴といえるものを見つけたら、その特徴が自分の内面にどんな影響を与えてきたのかを考えてみよう。
どういう環境で育ってきたからこそ、性格的にどういう面が強くなったと思うのか。
どんな経験をしたことで、どういう変化があったのか。
こういったことを考えて、自分の過去が今の自分にどうつながっているのかを説明するためのキーワードを用意しておこう。


例)
家族環境

  (家族・弟妹の世話をしてきた→)世話好き・面倒見がよい
  (祖父母の話し相手になってきた→)聞き上手
  (親の教育方針・兄弟姉妹の関係→)自己主張が強い・負けず嫌い

学校生活

  (やってよかった体験→)興味の幅が広がった・自分の新たな一面に気づけた
  (集団の中で役割を果たした→)段取りや意見調整がうまくなった

趣味・特技

  根気強い,凝り性,好奇心が強い,マイペース

学校によっては、「小論文」とは名ばかりで、「将来の夢」や「志望理由」、「高校生活の思い出」といったテーマで書かされることがある。


社会問題について考えさせる小論文が求める論理的な主張と違って、自分自身の個人的な体験や願望を語るだけなので、楽といえば楽なのだが、どんなことをどのように書けば高評価が得られるのかがわからないと悩む受験生も多いだろう。


このようなテーマで書かせても、受験生の学力を測れるものではないので、難関大学ではまず出題されないが、それでも願書や面接では、「志望理由」や「自己PR」という形で、こうした内容を答えさせられることがあるため、必要に応じて多少は準備しておこう。



この章では、以下の内容に分けて、説明のコツを紹介していこう。


1.自己分析

 (1)自分の特徴 (2)自分の長所 (3)自分の短所


2.志望理由と抱負

 (1)志望理由 (2)適性 (3)将来の抱負


3.経験談

 (1)学校生活 (2)家族 (3)お気に入り

3.近代化の弊害(近代化の功罪の「罪」)



(1)効率・生産性の偏重


利益の追求生産性の偏重を招き、生産性のない空間や時間、あるいは生産性の劣る弱者に対する軽視や蔑視につながってしまった。

それらの人やものごとには、生産性以外のさまざまな価値があるにもかかわらず、そうした多元的価値に目を向けることを忘れてしまいがちだ。

そこで、偏りすぎた価値観を問い直し、「近代化」の過程で一度はその価値を否定され、廃れてしまったものに、今一度光を当て、これからの社会に必要なものとして再評価することが求められている。


たとえば、生産は消費に支えられるため、利益追求には消費の拡大促進が不可欠だ。

そのため、広告マーケティングは、購買力を手にした大衆の欲望を煽り、時には意識下に働きかけてまで商品を買わせようとする。

そのうえ、買い替え促進のための短期間でのモデルチェンジや、修理にかかる人件費や部品の在庫管理費の高騰などにより、多くの商品で使い捨てが広まり、必要以上の消費に支えられる大量消費社会になってしまった。


こうした風潮は、現在ではエコ(環境保護)の観点から厳しく批判され、価値観の見直しが求められている。

限りある資源を有効活用するために、大量生産・大量消費をどう見直していくべきなのか、生産者と消費者がそれぞれどのような意識でどう取り組んでいくべきか、こういったところを考えていくことが大切だ。


さらに、資本の偏重から、金儲けに走り、カネにならないものを軽視する商業主義拝金主義が横行するようになり、政治献金や天下りを通じた政・官・財の癒着の結果、大企業の既得権益が優先され、中小企業や消費者が軽視されがちになってしまった。

高度経済成長期の日本では、環境汚染の被害を無視した産業により、水俣病など四大公害も発生した。

また、本来は営利目的ではないはずのオリンピックでさえ、商業主義が蔓延し、放映権の高騰などが問題になっているなど、さまざまなところに悪影響を及ぼしている。

こうした「価値観のゆがみの影響」を、社会の中から見つけ出し、具体的に指摘できるようにしておこう。




(2)精神的豊かさ(心のゆとり・時間のゆとり)の喪失


生産性や効率が偏重される社会では、遊びや余裕など、生産に結びつかないものの価値が認められないため、何かにつけ、時間に追われ、心のゆとりがなくなりやすく、物質的豊かさを得た反面、精神的豊かさを失ってしまったといわれる。


ここで問題になるのが、生産以外の分野での効率追求だ。

効率だけを追求すべきではない分野でまで効率が重視されるようになったことが、価値観にゆがみを生じさせたとの指摘も多い。


たとえば教育分野では、短時間でより多くの問題を処理する能力が重視され、情報のインプットとアウトプットの速さの訓練ばかりで、時間をかけてでも新たなものを自分で創造する力を育むことは軽視されてきた。

旅行においても、短時間により多くの名所を回って写真に収めることばかりが優先され、旅の過程を楽しむ余裕が失われている。


効率を考えることが悪いというわけではないが、効率を追求べき場面と、効率以外にも目を向けるべき場面とが存在することを理解し、どういう場面では効率以外の「ものさし」でその価値を計るべきなのかを考えてみよう。


ただし、多くの評論に登場する「精神的豊かさ」も、実はその定義や基準は曖昧で、簡単に比較できるようなものではない。

そのため、現代社会の問題点を指摘しただけで、「昔のほうが精神的に豊かだった」と安易に結論付けたり、先進国と途上国のある一面を比較しただけで、「貧しい途上国のほうが精神的には豊かだ」と決め付けたりするのは避けた方がよい。

課題文の筆者がそのような主張をしている場合、あえて反論する必要はないが、自分の解答ではそのような短絡的な書き方は避け、「……のような面もある」、「……も指摘されている」くらいに濁しておいたほうが無難だ。


心のゆとりを失わせたと批判されることの多い効率化だが、むしろ効率化がゆとりをもたらした面もある。

たとえば、生産の効率化によって普及の進んだ家電製品(特に冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、食器洗い機)は、家事にかかる時間と労力を大幅に減らして時間のゆとりを作り、自己実現に目を向ける心のゆとりも生み出した。

それらが女性の高学歴化や社会進出を後押ししてきたのも事実だ。

効率化を一方的に悪者にするのではなく、効率化の恩恵もきちんと評価しよう。




(3)格差の発生と固定


自由競争に基づく市場経済は、より良いものを作り出そうとする向上心を刺激し、商品やサービスの向上を促してきたが、競争の激化は、人々の心理も変えていく。

勝ちにこだわるあまり、どんなことをしてでも勝てばよいという発想は、モラルの欠如を招き、不公正な競争や価値観のゆがみにもつながりかねない。

また、結果として勝者と敗者が生まれ、そこに格差が生じるのは仕方ないことだが、富裕層と貧困層の経済格差を埋めるための適切な再分配が行われないと、ひとたび生じた格差が次世代にも引き継がれ、固定化していき、格差社会を作り出してしまう。


ただし、計画経済に基づく社会主義の失敗が歴史的に明らかになっている今、資本主義経済の根幹をなす自由競争自体は否定すべきでない。

「間違えない指導者」と「サボらない人民」が揃っていなければ腐敗に向かう計画経済に対し、多くの市民の試行錯誤で進んでいく市場経済には、失敗があってもそれを正し、乗り越えていける強さがあるとされる。

もちろんそのためには、政治の誤りを正す民主的な選挙や、格差を固定化しないための社会福祉など、守られなければいけない条件もあるのだが、格差社会がよくないからといって、努力が反映されないような「結果の平等」を求めるのはやめておこう。


小論文では、競争の意義を認めた上で、「機会の平等」の確保を訴えるのが無難だ。

競争を始めるに当たってのスタートライン、つまり、「機会の平等」が確保されていなければ、真の自由競争とは言えないことや、敗者をそのまま放っておくと治安の悪化などにつながる恐れもあることに触れ、既得権益を握る層の固定を防ぐことや、弱者に対する配慮の必要性を説明できるようにしておこう。




(4)全体を捉える「統合」の欠如


ものごとを分けて考える「分析」ばかりでは、個々の関係性や全体像を忘れてしまいがちだ。

人間に関して言えば、数値化できる情報にばかり頼って、数値化しにくい人の心に目を向けなくなったことや、社会の中で人間的なつながりが失われ、人間疎外ともいえる無機的な関係に陥っていることなどが問題になっている。


学術研究においても、対象の細部にばかり注目し、全体像を捉えきれないなど、連続性や曖昧さへの対応不足のため、生態系のように因果関係が絡み合う「複雑系」と呼ばれる分野を充分に扱えないといった問題が生まれている。

環境に目を向けると、一部の破壊がさまざまな面に深刻な影響をもたらし、地球規模の環境問題を生み出しているが、これも、自然界のごく一部だけを切り出して扱おうとしてきた「分析」の姿勢にその一因がある。


もちろん、マイナス面があるとはいえ、それ自体が悪いというより、あまりにも行き過ぎて偏ってしまった結果、問題を生んでいるというだけのことだ。

医療においても、科学だけに頼って患者の内面への配慮を欠いてきたことへの反省から、精神面も含めた「全人医療」が求められる一方で、医師の勘や個人的経験に頼った治療法選択に代わって、客観的なデータの集積と分析に基づく「EBM(Evidence-based Medicine):根拠に基づいた医療」のように、より科学的な医療が追求される面もある。


分析主義や近代科学を全否定するのではなく、「部分だけでなく全体も見る」、「物質や肉体だけでなく精神や心への配慮も忘れない」など、これまでの偏りを改め、「分析」と「統合」の間でどのようにバランスを取るべきかを主張しよう。


なお、近代科学について論じる際には、その成果を評価しつつも、科学が万能ではないことを認めて、謙虚な姿勢を見せておくことも大切だ。

人類は確かに、さまざまな現象を観察し、多くの原理を明らかにし、自然の仕組みを学んできたが、わかっていないこともまだまだたくさんある。

医学の世界でも、そのメカニズムが解明されておらず、治療法もない難病が驚くほどたくさん残されている。

環境破壊や大災害に絡めて、それまでの政治や科学における人間の傲慢さが批判されることも多く、ものごとを解明し尽くしたかのようなうぬぼれが、自然の力を侮るような今日の姿勢を招いたと言われている。


こうしたことを踏まえて、少なくとも現時点ではわかっていないものごとも多いという事実を受け入れ、謙虚さを忘れないようにすべきだ。

特に、これから科学や医学に携わっていこうという受験生には、この謙虚さを忘れない姿勢を持ち続けることが強く求められる。

2.近代化の恩恵(近代化の功罪の「功」)



批判されることの多い「近代化」だが、そのすべてを否定すべきではない。

問題になっているマイナス面を批判するばかりではなく、プラス面の恩恵はきちんと評価することが大切だ。

現代社会の豊かさや便利さが、近代化の産物であることを理解しておこう。




(1)生産性の向上


産業革命の最大の恩恵は、生産性の向上だ。

工場の機械化により、大量生産が可能になり、商品の価格が下がることで普及が進んでいく。

さらに無駄を省いた合理化効率化を追求した結果、それまでにはなかった商品やサービスが簡単に手に入るようになり、便利で快適な生活が実現して、人々は物質的豊かさを得た。




(2)自由競争


資本主義は、需要と供給のバランスに基づく市場経済自由競争を前提としているが、生産者が利益を追求する中で、より良い商品がより安く提供されるようになり、それが消費者の利益にもつながっている。

また、戦後日本で行われた財閥解体や独占禁止法制定のように、健全な競争を妨げる独占・寡占・カルテルなどを防ぐ経済政策により、多くの人々が競い合い、試行錯誤を重ねることで、品質やサービスが向上し、産業が発達してきた。


これに対し、個人の努力が報われにくい社会主義国では、生産性が上がらず、品質やサービスの低下が問題になった。

中国などが、政治面では社会主義体制を維持しながら、経済に関しては自由経済を取り入れたのも、この競争原理の効果を認めた結果といえる。




(3)分析主義


分かれたものごとをまとめる「統合」に対し、ものごとを細かく分けて考えるのが「分析」だ。

近代の哲学や科学は、この「分析」を重視し、細部に注目することで、対象をより詳しく知ろうとしてきた。

複雑で多様な世界を、直接観測できる単純な要素の集まりとして捉えようとすることを「還元主義」というが、特に、物質をものごとの本質とし、精神や意識は実在する物質から導かれるものとする「唯物論」や「物心二元論」という考え方が、近代科学の前提になっている。


こうして、現象を細かく分けて観察・分析することで法則性などを発見しようと努めた結果、近代科学は急速に進歩し、肉眼では見えないほど小さな世界を探求するナノテクノロジーや、複雑な生命のしくみの一部を解明して利用できるようにするバイオテクノロジーを発達させた。


こうした考え方には宗教的な背景もある。

自然というものを、人知を超えた一つの大きな命のようなものとして捉える東洋的な思想に対し、自然は神から与えられたものと理解する西洋では、人間による自然支配を肯定する機械論的自然観」に基づいて開発が進められ、自然災害の克服にも積極的に取り組んできた。

もともとヨーロッパは、地中海周辺を除けば、かなり寒冷な気候で、大昔の人間が暮らすには相当厳しい環境であり、それを人間の力で住みやすくしてきたという歴史も影響している。




(4)市民社会


先述の通り、市民革命は、市民社会市民意識を生み出した。

詳しくは「社会」の項で改めて説明するが、革命によって国を動かす主権を手に入れた市民は、代表者が集まって国の行く末を話し合う議会政治を始め、自分たちが獲得した自由や平等を、生まれながらの人権として守るために、市民としての義務と責任を果たすようになった。

1.「近代化」とその背景



(1)「近代化」とは


まず、「近代」というのは、歴史区分でいうと、ヨーロッパでは15世紀あたりのルネサンス以降。

日本では、ぐっと後れて明治維新以降。

それ以外の国々でも、欧米に倣って産業構造や政治体制が大きく変化した時期からを指す。



したがって、「近代化」というのは、中世から近代への社会変化だ。

それまでの農耕社会から、工場が建って工業が盛んになって、人々の生活スタイルが大きく変わってくる。

そこには、産業の発達に伴うさまざまな価値観や社会制度の変化も含まれる



では、それ以前のどのような社会から、何をきっかけに、どのような社会に変化したのかを見てみよう。




(2)近代以前の社会


近代以前の、中世ヨーロッパはどのような社会だったのか。

単純にいえば、王が諸侯(地方領主)を束ね、諸侯が領地と人民を支配する封建社会で、キリスト教の神を中心とする考え方が学問や実生活を支配していた。

今のような貨幣経済や人権思想のない世の中だ。


日本の場合、明治以降が近代に当たり、江戸時代は近世と呼ばれるので、近代以前の社会というと、江戸時代をイメージすればいい。

やはり将軍家が諸大名を束ね、諸大名が領地と人民を支配する封建社会で、厳格な身分制と諸法度に縛られて、人民の権利はろくに認められなかった。

また、海外との競争がないために、産業の発達も限定的なものにとどまっていた。


このような中世ヨーロッパや江戸時代の日本が、「近代化」によって大きく転換すると、人々の価値観や意識など、考え方の枠組みもそれまでとはまるで違ったものになる。




(3)近代への転換点と新たな思想


ヨーロッパにおける中世から近代への転換には、さまざまなできごとや時代背景が関わっているが、特に注目すべきは以下の4つだ。


【転換点となったできごと】   【そこから生まれた新しい思想】

ルネサンス・②宗教改革  → 人間中心主義・合理主義・理性中心主義

産業革命         → 資本主義・工業化・機械化・効率主義

市民革命         → 人権思想・議会政治・市民社会・個人主義

 

どれも世界史でおなじみのものだが、世界史できちんと学んでいない人のために、それぞれの内容と、それが「近代化」にとってどんな意味を持っていたのか、詳しく見ていこう。



ルネサンス(文芸復興)


ルネサンス(文芸復興)とは、1416世紀のイタリアをはじめとする西欧における文化革新運動、つまりは新たな文化の盛り上がりで、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロといった芸術家の活躍がよく知られている。


その特徴は、人間中心主義・合理主義・理性中心主義の3つ。

人間中心主義というのは、神ではなく人間を中心にものごとを捉え、評価する考え方。

合理主義は、人知を超えた神秘ではなく、理性的な理屈で説明づけられるかどうかを重視する考え方。

そして理性中心主義は、感性や信仰よりも理性をもとにする考え方だ。


このような新たな考え方の広まりが、キリスト教に基づく神中心の中世から、キリスト教が広まる以前の古代ギリシア・ローマを手本とする、人間中心の近代への転換となった。



宗教改革


宗教改革とは、16世紀のドイツ・フランスをはじめとする西欧におけるキリスト教の分裂と内部改革だ。

ルターやカルヴァンが、当時の腐敗した教会やローマ教皇の権威を厳しく批判し、新しい宗派(プロテスタント)が誕生することとなる。

キリスト教徒の中でもこのプロテスタントは、勤労を尊び、現世における利益の追求を神の教えに反しないものと認めるのが特徴で、蓄財を認められた中産階級が、のちの資本主義を支える基盤になった。


一方、批判されたローマ教皇側(カトリック)の内部でも改革が唱えられ、禁欲的な修行と布教に力を入れる修道会が次々に設立された。

時は折りしも、大航海時代。

コロンブスやマゼランがヨーロッパ人の活動範囲を一気に広げると、フランシスコ・ザビエルのいたイエズス会などが、布教を目的とした海外進出に乗り出していく。

そして、布教目的の修道会と貿易目的の商人が結びついて、アジア・アフリカ・南北アメリカの植民地化が進められ、植民地からの搾取でヨーロッパに富が集中していく。


このように、宗教改革は単なる信仰の問題にとどまらず、経済面の近代化を支えていたというのが重要だ。


 

産業革命


18世紀のイギリスに始まる産業革命は、手工業から機械工業への大転換であり、その原動力となったのが蒸気機関だ。

物を動かす力といえば、それまで人力や牛馬頼みだったのが、火力でお湯を沸かし、蒸気に変えてタービン(回転羽)を回し、巨大な力を安定して取り出せるようになる。それにより、大量生産が可能な機械化された工場や、人やモノの大量輸送が可能な鉄道が生まれ、それまでとは比較にならないくらい豊かで便利な生活が可能になった。


さらに、そうした変化を受けて、産業構造社会システムのあり方まで変わっていった。貨幣経済が広まると、経済活動の基盤となるカネの多さが重視されるようになって、資本主義が確立されていく。同時に貧富の差も拡大し、労働者や貧困層の生活の保障についても徐々に考えられるようになっていく。

また、工業化の結果、機械が人間の代わりをするようになる一方で、人間にも機械のような働きが求められるようになっていく。そして、効率主義により、生産活動を中心に、あらゆる面で無駄を省き、「より速く、より多く」を目指す世の中になっていく。


このような価値観や意識の変化が、その後のさまざまな問題の背景にあるといわれている。



市民革命


市民革命というのは、イギリスの清教徒革命と名誉革命、フランス革命、アメリカ独立戦争に代表されるもので、1718世紀の欧米における、絶対王政の封建社会から国民主権の市民社会への転換だ。

絶対君主などの為政者に対し、自由や平等などの人権を認めさせるための民衆の抵抗が強まり、革命の結果、身分制や特権が否定され、議会政治が行われるようになり、自由で平等な個人によって構成される市民社会が誕生し、社会や集団の利益よりも、それらを構成する個人の自由や独立が尊重されるようになっていく。


今では当たり前のように受け止められている、このような議会政治人権思想個人主義も、実は「近代化」の産物なんだ。



「近代化」についての解説



大胆に言い切ってしまうと、あらゆる社会問題は、その根底に個人や社会の価値観のゆがみがあると考えてよい。

そしてその価値観の多くは、中世から近代への変化である「近代化」によってもたらされた。




したがって、この「近代化」についての理解が、現代社会が抱える問題を論じるときの基本となる。

基本パターンは、「現代社会がどのような価値観を基盤として成り立っているのかを知り、その価値観の功罪(プラスとマイナス)の両面を考え、これからの社会のあり方を考える」というもの。

豊かで便利な今の社会がどのようにして築かれたのかを振り返り、その一方でどのような問題を招いてしまったのかを考えて、これからどうすべきなのかを語ろうというわけだ。



課題文の中で、問題の直接的な原因が既に指摘されている場合でも、その背景としてどのような価値観が影響しているのかを考えてみるようにするとよい。

たとえば環境問題にしても、環境汚染の直接原因である汚染物質だけを問題にするのではなく、その汚染物質が排出されてきた背景や対策が進まない原因として、その社会や当事者の価値観に目を向け、何を重んじ、何を軽んじた結果なのかを考えてみることが必要だ。



このように、問題の根底にある価値観の歪みに言及すると、内容に深みが増すことが多い。

自分が最初に集めた材料だけではまだ掘り下げが足りないかなと感じたら、その背景にある「近代化」の功罪について考えをめぐらせてみよう。




では、ここから、以下の3つに分けて、「近代化」に関して押さえておくべき知識と論点を解説していこう。


1.「近代化」とその背景


2.近代化の恩恵(近代化の功罪の「功」)


3.近代化の弊害(近代化の功罪の「罪」)

まずはこれだけ!「医療」




患者の自己決定権を尊重し、患者も含めたチーム医療で、心の健康 


 も目指す全人医療の実践と、QOL(生命の質)の向上を図るべき。



細分化数値化による分析だけでなく、患者の全身内面にも目を向けることが大切。


高齢化を受け、生活習慣病慢性疾患の予防・再発防止のため、予防医学に力を入れるべき。


・告知は、本人への告知を原則とし、精神的な支えも含め、告知の質を高めることが重要。


・医療従事者は、求められる適性を考え、知と技と心をバランスよく鍛える必要がある。


チーム医療全身医療のための連携に加え、地域医療を支える連携や、国際協力も重要。


・市民も日頃から、生活習慣の見直しや情報リテラシーの向上に、主体的に取り組むべき。



幅広い連携労働環境の改善を進め、国民の健康と安全を守るため


 に果たすべき役割を考えて、医療行政への信頼回復を図るべき。



労働環境が苛酷な診療科の負担を分散して医師の不足と偏在を改善し、医療崩壊を防ぐべき。


・無理な延命治療薬漬けを見直し、在宅医療医療の質を落とさずに医療費を削減すべき。


労働環境の改善医療過誤情報共有で、人為ミスを防ぎ、隠蔽せずに透明性を高めるべき。


薬害事件などでの行政の対応の遅れや、癒着隠蔽差別の助長を反省し、再発を防ぐべき。


グローバル化した感染症対策では、パンデミックに備えて、住民の協力も国際協力も必要。



先端医療は、生命倫理を考慮しながら活発な議論を行って、社会の


 合意形成を進め、より多くの人のQOLを高める方向で活用すべき。



先端医療は、当事者の要望だけでなく、社会全体にとっての意義を考えて評価を問うべき。


・新技術の将来に期待するだけでなく、リスクも考慮し、弊害を最小限に抑えることが大切。


生殖医療のうち、社会的意義が見出せないものや優生思想につながるものには規制も必要。


臓器移植ドナー不足解消には、広報活動だけでなく、移植の公平性透明性の確保が必要。


脳死をめぐっては、価値観を押し付けず、死生観の違いや家族の心理に配慮することが大切。


人工臓器iPS細胞など、社会的意義の大きい新技術は、国を挙げて研究開発を支援すべき。



結論:多様な価値観に配慮しながら合意形成を進め、柔軟な見直し


   幅広い連携を通じて、心身の健康QOLの向上を図るべき。