学校給食は「献立」を見よう!! | 幕内秀夫の食生活日記

幕内秀夫の食生活日記

「食」にかかわる諸々を綴っていきます

 きしめん(全粒粉)、みょうが、ネギ・大葉、ぬか漬け(きゅうり・にんじん)、もずく酢、切り干し大根の煮物

 きしめん、国産小麦粉の全粒粉でできたものです。何となく色でわかると思います。小麦粉の香りがしてうまいです!!!

 

 昨日、某テレビ局から連絡です。

「学校給食70年ということで学校給食をテーマにした番組を制作しています。いくつか教えて欲しいことがあります」

私*「学校給食の何をテーマにするんでしょうか?学校給食法の一番目には子どもの健全な成長のために実施しなければならないとなっています。その趣旨の番組を制作するのであれば、お答えできるかもしれません」

TV:「現在、都内のⅯ市を取材しようと思っています。カレーなど加工品を使わずにきちんと出汁からとっていると聞いています」

私:「出汁からとることは素晴らしいと思いますが、「月間の献立」を見てますか?」「私は献立を見ていますが、とても子どもの健康のためになっているとは思えません。後は、都内のⅯ市、都内のH市を取材するのではないですか?」

TV*「その通りです。どうしてわかるんですか?」

私*「それらの自治体には共通点があること気づかないですか?」

私*「あなたが入手した情報は、ある団体が流したものが元になっています」

私*「もし?子どもの健康を中心とした、番組を制作したいのなら他人の情報を頼らずに、ご自身が月間の献立を見るべきです」、「一部の料理がどう作られているのか?あるいはたった一日の献立を論じても意味はありません。1か月を見て判断すべきです」

 そこで、取材するなら南房総市をお勧めしました。以下、千葉県教育委員会の記事です。

食べて 学んで 芽生える誇り「南房総市日本一おいしいご飯給食の取組」

南房総市の特徴

 南房総市は、千葉県南部、房総半島の最南端に位置し、三方を海に囲まれています。
 2006年(平成18年)3月20日に、7町村(安房郡富浦町、富山町、三芳村、白浜町、千倉町、丸山町、和田町)が合併して発足しました。
 沖合を流れる黒潮の影響により、冬でも温かい日が多く、年間を通じて快適に過ごすことができます。
 何より、「海・山・里」の自然の恵みに育まれた食材が豊富な地域です。
 江戸時代から続く伝統の「房州びわ」をはじめ、千葉県ブランド水産物にも認定されている「房州黒あわび」、ツチクジラの捕鯨基地(和田港)や日本有数の早場米の産地としても有名です。

南房総市が目指す日本一おいしい学校給食

 「主食が変わればおかずが変わる。おかずが変われば地域食材が使える。」を合い言葉に、日本一おいしいご飯給食は2011年(平成23年)に始まりました。
 
地域食材を使ってつくる「地産地消」、ご飯を主食とした「和食中心の献立」、子どもたちの嗜好に合わせたメニューではなく「大人が考える子どもに食べさせたい食」、この3つの視点を大切にしています。
 「たとえ生まれ育った土地を離れても、あるいは残っても、どこに行っても頑張れるのは、ふるさとへの強い思いがあるからこそ。ふるさとの記憶は、人の人生を支える大きな柱。」
 地域を学ぶことは、子どもたちが1人の人間としていかに生きるか、いかにあるかを考える基盤になります。
 南房総市では、学校給食を、学力向上との両輪と位置づけ、教育指針の柱のひとつに、日本一おいしいご飯給食の提供を掲げ、地産地消推進のための補助金も予算化されています。

 毎日地場産100%のお米を主食(週5日の完全米飯給食)とし、豊富な海の幸、山の幸を活かした献立を提供して11年目を迎えました。
 2019年(令和元年)9月からは100%南房総市産オーガニック・エコ米(ちばエコ農産物の認証米)を使用しています。

日本一おいしいご飯給食のあゆみ

公設民営の流通拠点施設

南房総市は、生産されている多くの地域食材が少量多品目です。
そのため、集荷から販売までを見通した物流と、数量や品質など、ニーズに見合った安定供給の体制を整える必要がありました。 
そこで、公設民営の流通拠点施設を立ち上げました。
農産物の出荷情報、集荷、学校給食センターへの納品、といった仕組みを構築したのです。

献立を立ててから地域食材を探すのではなく、既にそこにある地域食材を、いかに活かすような献立づくりをするか、栄養教諭の資質が試されることになりました。

「給食レストラン、」開店

2012年(平成24年)には、市の取組を広く市民の方々へ知ってもらうため「給食レストラン、」を開店しました。
年間3~5回、小学校・中学校・コミュニティセンター等を会場に、各学校給食センターがその日に提供する給食を試食します。

コロナ禍にあり、今年度の実施はありませんでした。
しかし、これまで、生産者向けに展開したり、テイクアウト形式で実施したりするなど、様々な企画で行ってきました。
「給食レストラン、」の「、」は「つづく」という思いが込められています。

給食レストラン開催の様子の画像

給食本の出版

2013年(平成25年)には、給食レシピ本を出版しました。地域自慢の食材が、どこでどんな人の手によって作られているのか、どんな苦労があるのか、食材提供してくださる生産者の方々をはじめ、子どもたちを取り巻く大人の熱い想いが詰まったものになっています。
成人式の日には、南房総市で育った子どもたちに贈呈されています。
2020年(令和2年)には、2冊目が完成しました。

 そして、以下が実際の「献立」です。宜しかったらご覧ください。

【令和6年度】内房学校給食センターの献立紹介 | 南房総市ホームページ (city.minamiboso.chiba.jp)

 

 さて、某テレビ局は私の意見を参考に番組を制作するでしょうか?それとも、「献立」を見ないで、スローガンに騙された?

番組を作るでしょうか?そして、来週は北海道で子どもの健康と学校給食にかかわる講演会をします。「シェア」宜しくお願いします。