虹鱒は釣り好きの知人からいただいたものですが、うまかったです。日々、新玉ねぎを味っています。

安倍政権時に導入された「機能性をうたえる第3の制度」

 「おなかの調子を整える」「体脂肪を減らすのを助ける」などと期待できる効果(機能性)を表示する機能性表示食品。2015年、当時の安倍晋三政権が経済成長を目指す戦略として、ビタミンやミネラルなどの栄養機能食品、特定保健用食品(トクホ)に続いて、機能性をうたえる第3の制度として導入した。

 1991年に始まったトクホは、企業の申請を受け、国が安全性や機能性の科学的根拠を個別に審査し、表示を許可する。その根拠も、人に製品を摂取させて確かめた臨床試験データが必要となる。

 他方、機能性表示食品は、国の審査はなく、事業者が機能性と安全性に関する科学的根拠などを消費者庁に届け出れば、効能を表示できる。製品の試験データも必要とされていない。機能性を表示するためのハードルがトクホに比べ、大幅に規制緩和された制度になっている。

調査会社の富士経済によると、機能性表示食品を巡る国内市場は「紅こうじ」の問題があった以降も拡大している。サプリメントは2025年は2457億円を見込み、2026年は2494億円と予測。ヨーグルトやドリンクなどの健康志向食品でも同年の予測は前年見込みより60億円多い5338億円となる。

 同社の担当者はサプリについて「紅こうじの問題によるイメージダウンはあったが、40歳代以下や商品知識のあるユーザー層は過剰に反応せずに利用を継続した。プロテインブームが続くスポーツサポート、若年層向けの美容効果を狙った商品に根強いニーズがある」と説明。

 また、健康志向食品では「脂肪対策を訴える大手飲料メーカーの茶系飲料や、高血圧予防やコレステロール対策をうたった商品も市場拡大につながっている」と話す。

◆「健康の維持増進に役立っているとの証拠は皆無だ」

 「紅こうじ」問題を受けた機能性表示食品の規制強化は今後、業界にどのような影響を与えるのか。群馬大の高橋久仁子名誉教授(食生活教育)は「自己点検報告の義務化により、あふれ返っている製品の整備は少しは進むだろう」と評価する。

 一方で、健康被害の情報報告の義務化は「医師による判断まで報告が求められていない。そもそも消費者が機能性表示食品による健康被害だと疑う可能性は低く、大いに実効性に疑問が残る」と指摘する。

 機能性表示食品を含めた保健機能食品について、「健康の維持増進に役立っているとの証拠は皆無だ」と前置きした上で、高橋氏はこう訴える。

 「消費者は摂取すれば健康が得られるかのような幻想を抱き、錠剤やカプセルでは濃縮した成分を毎日飲む。有害成分が濃縮される恐れもある。本来であれば一般食品と切り離した健康食品の法律をつくり、厳しく規制しなければ危険だ。まずは制度の再点検が必須だ」

 健康食品の人気の背景には「健康は自分でつくるもの」という消費者の「自己責任」の心理が横たわる。「機能性表示食品の市場拡大は、公的な医療保険が頼れない存在になってきたことの表れである可能性がある」と話すのは、城西大の芝田英昭非常勤講師(社会学)だ。

 現在、国会で議論されている医療保険制度改革に向けた健康保険法などの改正案では、社会保障費削減のためにOTC類似薬の追加負担や、高額療養費の自己負担の月額上限引き上げへの対応が盛り込まれている。

 芝田氏は「健康自己責任論が強まれば、所得による健康格差が生まれる恐れがある。さらには判断を誤って『紅こうじ』のような食品を摂取したり、医療機関にかかるのが遅れたりすれば、生命が脅かされる場合も出てくる。必ずしも健康につながるとは考えられない」と危ぶむ。

◆デスクメモ

 食べたり、飲んだりすることで健康になるならありがたい。が、そんな都合のいい話はあるのかとも思う。先日、健康診断を受けたばかり。血中コレステロール値が悪化したのでトマトジュースを毎朝飲むように。この取材の途中、気になって商品を調べると、機能性表示食品でした。(祐)

▼「紅麹の健康被害」は機能性食品の疑問には繋がったが、別の話だと思う。あれは機能性食品の問題というより、食品一般の安全性の問題に過ぎない。この記事の最大のテーマは、一般の食品に「健康効果」をうたった商品を販売したメーカーとそれを許した消費者庁、そして根拠があいまいな食品に手を出す消費者の問題だ。はからずもいい加減な食品を販売していたメーカーが存在したことが露呈した。だから、機能性をうたって商品を販売したメーカーが届け出を撤回したということだ。

 撤回すればそれでいいのかと思うが、それを許した消費者庁はこれ以上、この問題を追及しないだろう。自らの責任を認めることになるからだ。このブログを見ていただいている方は、機能性など信じていない人が多いと思ので、言うことでもないと思うが・・・

 せめて、消費者としてはそんないい加減な食品には手を出さないで欲しいと思う。

 

※パソコン不調につき、しばらくブログを休むことになると思います(たぶん)。私の体調不良ではないのでご安心ください。