ごはん、味噌汁、ぬか漬け(きゅうり・かぶ)、納豆、タラのムニエル
きゅうりのぬか漬けがうまい季節になりましたね。少し漬け過ぎくらいがいい。
「子どもが野菜を食べてくれない」には“意外な理由”が。親のストレスにならない克服法3つ
こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、「一生モノの能力を養う食育」についてさまざまな実践法を提案しています。
先日、子どもの食事についてのお悩みを相談されました。
それは、「子どもが野菜を食べてくれません。理由は、苦くてマズイから。どうにかして食べさせる方法はないでしょうか?」というもの。
うーん、お気持ちわかります! ピーマン、パプリカ、ほうれん草……、栄養が豊富な緑黄色野菜ほど嫌われる傾向が強く、その理由は科学的にも証明されています。
そこで今回は科学的なエビデンスをふまえながら、私がこれまでに実践して確信した「野菜嫌いを克服できる料理コツ」を3つご紹介していきたいと思います。
◆野菜が苦手には理由あり! じゃあどうすれば?
野菜の苦味、えぐみ、酸味を無理に食べさせても解決にはなりません。じゃあどうすればいいのでしょうか?© 女子SPA!
人の舌には「味蕾(みらい)」という味覚センサーがあり、子どもは大人よりも味覚感知力が高いことが科学的に明らかになっています。
苦味は毒、酸味は腐ったものの味として感知するため、野菜が嫌われる理由が説明できるのです。
つまりはじめに大切なこととしては、野菜を食べない子どもをむやみにりつけたり、劣等感に植えつけるような対応をしないこと。逆に少しでもおいしく食べられるような工夫・アイデアを見つけていくほうが、親としてもストレスにならない解決につながります。
それでは具体的にどのようなことが有効なのか、3つの料理コツをご紹介していくことにしましょう。
◆コツ①野菜料理を親子で一緒に作ってみる
好きな野菜を大切にしながら、一緒に野菜料理を作ってみると、ブレイクスルーが見えることがあります© 女子SPA!
まずもっとも有効なのが、一緒に楽しく野菜料理を作ってみること。自分で切った野菜には特別な感情が芽生え、おいしく食べようという姿勢になりやすいのです。
ただし、これまで料理をやったことのない家庭で、子どもにいきなり料理を強いるのは拒否されてしまう可能性がありますから、無理は禁物。
例えば友達とイベントのような感覚で楽しむことからはじめる、外部の親子料理教室をきっかけにしてみるなど、楽しくはじめられることから実行してみてください。
特に自分が学校などで栽培、収穫してきた野菜を使うとさらに効果的です。親子の楽しい食体験を無理なくコツコツ積み重ねていくことは、「食事が楽しい、料理がおいしい」につながり、野菜に対する印象もガラリと変わるようなブレイクスルーが見えるかもしれません。
◆コツ②「旨味」と「甘味」を活用してマスキングする
野菜がたっぷり入った餃子の具。味付けの工夫でおいしく食べることができます© 女子SPA!
続いては、味付けの工夫です。
子どもが薬を飲むときに甘いドリンクで飲むことを思い出してください。実は甘味や旨味には苦味や渋みのマスキング効果があり、この原理を料理にも活用することができます。具体的には甘味や旨味を持つ調味料を積極的に取り入れていくという方法。
ここではわかりやすいように、子どもの人気メニュー「餃子」に野菜を入れるケースで考えてみましょう。具材を混ぜる際に加える調味料としてオススメなのが、オイスターソース、粉チーズ、ケチャップ、はちみつです。
焼き上がった餃子を食べてみると、こんなにも野菜が入っているとは思えない風味に仕上がります。分量はいずれも“適量”がよく、小さじ1大さじ1程度から加えてみると良いでしょう。
味のバランスがわからなくならないよう、醤油の代わりにオイスターソース、ソースの代わりにケチャップと代替してみるのも効果的。我が家では、小松菜とラディッシュを入れた野菜ギョウザが大人気になっています。
小松菜とラディッシュがたっぷり入った餃子。オイスターソースとケチャップを加えることで「野菜入ってるの? 全然わからないな!」と言ってもらえます© 女子SPA!
◆コツ③苦味が少ないジュースを習慣化する
コールドプレスジュースには、野菜に含まれる栄養素を壊すことなく摂取できるメリットがあります© 女子SPA!
最後は、食材の組み合わせや調理法の観点です。
そもそも野菜を食べさせたい大きな理由のひとつは、ビタミンやミネラルなどの栄養素を摂取できるからというもの。実は料理の工程(主に加熱が原因)でこれらの栄養素が破壊されてしまうこともあるため、闇雲に野菜を食べることがいいとも限りません。
そこで提案したいのは、凝った野菜料理を目指すよりも、手軽なジュースをおいしく楽しむというアイデア。具体的には苦味を感じないように甘味のある果物と組み合わせること、熱の発生しないコールドプレス製法でジュースを作ることです。
特にコールドプレスジュースは外皮や繊維質が取り除かれることによって苦味も緩和され、飲みやすさが向上します。
また野菜以上に栄養バランスのよい果物もあるため、野菜だけに固執する必要はありません。我が家では小松菜やニンジンを入れたジュースをリンゴやパイナップル、キウイやベリー類と組み合わせて毎日飲んでいます。
ということで、どうか心配しすぎることなく、子どもの成長に寄り添いながら、大らかな気持ちで野菜との付き合い方を考えいくというのはいかがでしょうか?
これからも無理なく続けられて実践しやすい食育法をご紹介していければと思います。
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
▼これでは父母は子どもに野菜を食べさせる努力をしなければならない。とストレスに感じてしまうことは同じですね。一番大事なことは、克服すべき問題なのか?と言うことです。食事をするうえでもっとも大事なことは、「安全」なものを食べることです。その点、子どもは見事に選択をしていることがわかります。嫌いな野菜のほとんどは、「有毒物質」を含んだものだと言うことです。この文章にあるように、苦味のある野菜はその典型です。ピーマン、ニガウリなどはその代表的なものです。これは栽培方法などは関係ありません。
次に食事をする最大の目的な何か?と言うことです。ビタミンだミネラルだ、食物繊維だと言う前に、空腹を満たす(エネルギー)ことです。ビタミンもミネラルも・・・空腹を満たしてこそ必要になるものです。したがって子どもは、穀類やいも類、ごはんやうどん、そば、あるいはジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシなどを好んで食べます。熱量の低い野菜は二の次だと判断(?)しているのです。ほとんどの子どもは、克服すべき問題などないのです。
何の努力をしないでも、やがて味覚が鈍感になったら、苦いビールやコーヒーを飲むように、毒を含んだ野菜も食べるようになる。それだけの話です。