雑談が苦手です。
先日も職場の先輩に私的な質問をされたので、極めてシンプルに回答しただけで終わらせたところ、「僕にも聞いてください」と言われました。「ごめんなさい、まったく興味がなかったもので」と、心の中で謝りました。
そうかなるほど。世の中の雑談力が高い人たちは聞かれたら聞き返す、倍返しなんだな、と悟りました。
このコミュニケーション能力の低さは、家庭の影響もあるかと分析しています。うちの両親といったら、一見仲良く喋っていますが、よくよく聞いているとお互いに別の話をしていることが多く、噛み合っていないんですよね。人の話を聞いていないからこそできる芸当です。そして私も、その血を引いています。
先日も日本橋三越の正面玄関前にあるソファーで寛いでいた3人の老婦人の会話に耳がダンボ。
「あたくし、よく、人が好いって言われるんですの」「あたくしも!」「あら奇遇ね、あたくしもよ」
本当に人が好かったら、できない会話です。しかも丁寧な言葉と発言とのギャップがツボで、笑いを堪えられずに連れに話したら、一瞬の間によくそんな話を聞いてたねと驚かれました。
ミュージシャンの父は某対談番組がお気に入りの様子で、出演していた葉加瀬太郎の売れない時代の話を面白おかしく喋っていました。上機嫌で話し終えた父に向かって母が放った一言。
「私、一緒に観てたんだけど」
この両親の子供でよかった・・・心からそう思った夜でした(笑)
画像はお借りしました。