張込み(ネタバレ)~昭和モラハラ事件簿~ | 映画でもどうどす?

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映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

  ■あらすじ

 

 

●柚木…刑事、昭和男子

●下岡…柚木の同僚、家庭より仕事

●石井…殺しの逃亡犯

●さだ子…石井の元カノ、銀行員の後妻に

 

 

質屋強殺犯の共犯者・石井は逃走したまま捕まっていない。

 

拳銃を持って逃げている石井が「かつて付き合っていたさだ子のもとに現れるのでは」と、柚木たちは佐賀まで赴き、さだ子の家の前で張込みを続ける。

 

 

さだ子は吝嗇家で子持ちの銀行員の後妻になっていた。

子供ともうまくやっていそうで、なさぬ仲であるからちょっとした問題が起きてたり。

 

 

さだ子は朝から晩まで毎日働きまくって、合間を縫ってミシンで仕立てをしている生活。

 

 

柚木と下岡は張込みのために借りた旅館の従業員に怪しまれながらも毎日さだ子を見張ってた。

でもさだ子が石井と連絡を取った様子もなく日にちだけが過ぎていく。

 

 

柚木は下岡の奥さんから結婚を勧められていたが、実は恋人がいてはる。

その恋人は家計をほぼ一人で支えているため、結婚に踏み切れずにいた。

 

 

そんな柚木の生活も織り交ぜつつ、何の進展もないまま張込みも終わる日がやってきた。

 

 

その日。

さだ子が動いたキメてるスター

 

 

柚木はさだ子の後を追うが、人ごみに紛れ見失ってしまう。

バスに乗ったことを突き止めタクシーで追いかける柚木。

 

 

覇気もなくただ流されているだけに見えたさだ子にこんな情熱があったとは滝汗!!

石井とさだ子が接触。

柚木の応援要請でやってきた刑事たちは、

温泉に入っていた二人の居場所を突き止める。

 

 

石井は逮捕され、何も知らず石井についていこうとしていたさだ子は石井逮捕を知らされ涙にくれるのだった。

 

 

柚木は「今からバスに乗って家に帰りなさい、そしたらまた普通の日々が送れる」と諭す。

今は泣いてるけど、さだ子はあの吝嗇家の夫のもとに帰り、変わらぬ日々を過ごすに違いない。

柚木はそう思っている。

 

 

石井を連れて帰れる柚木は、駅で恋人に電報を打つ。

カエッタラケッコンシヨヤ。

 

 

■おしまい 

 

 

 

  ■感想

 

 

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00V2VS8KA

 

 

女は働き者の方がええから頑丈な嫁もらいやー。

うっせーわ、このクソオヤジムキー

今時の若い子ならそういうね。

 

 

若者よ、

これが(君たちがロマンを抱いている)昭和だ!

 

 

どこでもスパスパーとたばこを吸い。

みんなランニングシャツとステテコ。

なぜなら、エアコンが無いから!

死ぬるわネガティブ

 

 

流れる汗を拭きながら生活してはる。

死ぬるわ無気力

 

 

ルンバや食洗器がなくても生きて行けるけど、エアコンなかったらマジで死ぬるわ絶望

 

 

あんたたち、女性をなんだと思ってんの?

そう言いたくなるような発言もちらほらありますが、昭和(1958年の映画)だから仕方がない。

 

 

柚木が多分イケメソ枠。

柚木より石井の方が優しそうで良いのになーと。

(田村高廣さんウインクラブラブ

 

 

道なき道を車で追いかけるカーアクションシーン。

舗装してないんよなぁ…と懐かしい原風景を見た感じ。

 

 

見どころは、冒頭。

東京から佐賀までずっと列車に乗っているシーン。

座ることも出来なくて、扇風機しか回って無くて(くどいようですが死ぬります)

「蒸し風呂の車窓から」

昔の人は我慢強いわ。

 

 

張込みしているだけでは間が持たないからか、

犯行の思いだしシーンや、

家に縛られる柚木の恋人のシーンなんかも挟み込まれてて、そっちも面白かったです。

「6畳一間のアパートに家族6人で暮らす」発言には、ウソンヌ驚きびっくりマークと思ってしまった。

 

 

さだ子が「今度こそ石井さんと一緒に…」言うても石井は逮捕。

柚木は、彼女は平凡に主婦として暮らしていくのがいっちゃんええ、と心の中で納得してはるけど。

 

 

さだ子さんは、実のところ石井が出所してくるのを待って一緒になろうと思ってはるんかもしれんよ。

それまでは今の夫のもとで尽くしてるふりしてへそくりもためて。

夫が二十も年上やから、もし亡くなりはったらいくばくかの遺産は転がり込むはず。

そのお金で石井と余生を暮らそう…

そのためには今は我慢して夫のところに戻ろう。

そう思ってはるかもしれんよ。

 

 

ま、そのうち秘めた恋の情熱の嵐も過ぎ去るかもしれへんけどね。

 

 

石井に「今日からやり直すんやで」とか優しげに言うてる柚木。

なんか上から~。

 

 

この映画のテーマは。

女は労働力ちゃうよしぃ~。

上矢印

これ!

 

 

菅井きんさんや浦辺粂子さんがお若い!

さだ子役の高峰秀子さんは、

楚々とした美しさが際立ってますが、

泣き崩れながらも元の生活に戻ろうと決意する表情がたまらんですタイ!

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