■あらすじ
●斎藤瞳…『サバク』の新人女性監督。
●王子千晴…天才監督。『リデル』監督。
●行城…トウケイ動画プロデューサー。
●有科…『リデル』の女性プロデューサー。
●群野葵…ルックスで選ばれた声優。
斎藤瞳にとって初の監督作品『サウンドバック・奏の石』(通称『サバク』)が、王子千晴の久方ぶりの新作アニメ『運命戦線リデルライト』(通称『リデル』)と同時間帯に放送されることになった。
初監督の瞳は、寸暇を惜しんでコンテを描いている。
自分の作りたいもの、目指すもの、譲れないもの。
彼女のこだわりの強さは、女性声優との間で軋轢を生むことに。
一方天才の名をほしいままにする王子もまた、彼の名声を世に送り出した前作『光のヨスガ』の呪縛から逃れられず、苦しみぬいていた。
だが王子はそれを他人には見せない。
一人孤独の中でひたすら考え模索し話を生み出していく。
『サバク』と『リデル』。
二つのアニメは次第に『リデル』がリードしていき、『サバク』敗退かと思われたのだが、
瞳がかたくなな考えを柔軟にし、「行城とスタッフと作品を作っていく」と決めたときから声優ちゃんとの蟠りも消え、『サバク』は勢いを取り戻していく。
ひょうひょうと見せながら苦悩している王子。
彼を支えるプロデューサーの有科。
作画スタッフ。
バッドエンドにしたかった王子だが、
結局、子供がメインターゲットの放映時間帯であることを考慮して主人公を殺すことなくハッピーエンドに(王子なりの皮肉を効かせながら)。
逆に瞳は、主人公に最大の苦難を与えつつも希望と救いの見えるラストに。
視聴率は『リデル』が勝った。
でも、王子と瞳のアニメ制作はこれで終わりじゃない。
EDが流れた後のおまけ映像で、ヨカッタネって思えるから最後まで見てね。
■おしまい
■感想
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B63D3DQZ
原作既読。
掲載誌がananだったためか原作は「初心者にもわかるアニメの世界」。
「おら、そんなことは知ってるっぺ」と言わずに…ね?
小ネタ満載。
アニヲタならニヤリですわ。
つか、『サバク』と『リデル』を全話観たい!
劇中アニメも本気で作ってはるので、見ごたえがあるですよ。
天才・王子の中村倫也がぴったしで!
クールで弱みなんか見せない彼が、実は…なシーン。
無茶苦茶可愛いです。
風呂上りのばれてしもたーポーズ。
きゅん
吉岡里帆ちゃんの瞳、まじめでそれゆえに視野が狭くなり苦しみながらも一歩ずつ成長していく姿がとても良かった。
ルックスだけで声優を選んだんですよね?
どストレートにPに問いかけたりしながらも、
群野葵ちゃんの真摯な役作りに認識を改めたり。
違うと思ったらきちんと進路を修正できるのは瞳ちゃんの強み。
柄本祐さんの行城ーー。
善き、すごく善き!
この人、ホント良い俳優さんだよね。
お仕事MOVIEでありながら、ヲ心をそそる内容。
演じてる人たちも上手い。
しかもアニメPARTが秀逸。
モノホンの声優さんを使う贅沢さ。
原作辻村美月。
ナゼナノカ。
いや、冒頭の入りが地味というかなんというか。
マダムも3分観て「おっと、いけねぇ、キメツ録画したやつ先に観なくちゃ」ってなったし。
3分てウルトラマンか!カップヌードルか!
(カップヌードル、ちょっとキャラ原案にかけてます)
その分、観ているとどんどん感情移入していって、じ~んと来るシーンもあったりするんですけどね。
天才には天才の苦しみがあり、
凡庸な人間には凡庸な人間なりの苦しみがある。
その描き分け、瞳と王子の違いが『サバク』と『リデル』の違い。
そこもねー、うまかったです。
アニメファンは「ああ、これ元ネタがアレやね」と楽しんでください。
局のえらいさんにあれこれ言われる有科さんはリツコさんや~
唐突なプロポーズ(上から&わかりにくい)も笑っちゃったよ。
この映画のテーマは。
派遣じゃなくて
覇権ですから。
これ!
辻村ファンとしては、
チヨダコーキのアニメ化の話もちょっと入れてほしかったかなw
スピンオフの『レジェンドアニメ』の一遍、『ハケンじゃないアニメ』は泣けますよ。
観てたらエクレア(コージーコーナーの)が食べたくなる作品。
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