3月10日、花火のこと書きます。 | 今だ、ほら貝を吹け!

今だ、ほら貝を吹け!

芝居と歌にまみれて生きている、人見知りでプチ引きこもりな中川真希のブログ。

よし。
整理されてきたので書きます。

支えてくれた人たちへの報告だけど、自分のために書くところもあるので
長いかもだし、他の人が読んだら良く思わない表現もあるかもしれません。

でも、その時の正直な気持ちを忘れないために。




10日「天国にぶっ放せ!」


日記に書いちゃったけど、朝はこわくてこわくて泣きそうだった。

そんな不安を消すように、泉ヶ岳へ向かうバスでは無理やりにでも元気でいた。
スコップ団で用意してくれたバス。
photo:01



実行委員の皆さん、本当にお疲れ様でした。
ありがとうございました。



東北の冬をなめていた私はだいぶ薄着で
「え、真希ちゃんその格好なの!?」「これ着なよ!」「ホッカイロ持ってる?」
と周りから口々に心配され。

そして派手に棚に頭を打ったりして、さらに心配され。

やっぱり少し頭が足りないようです。
迷惑かけた皆様、ごめんなさい。




現地は雪が降りしきっていて
お経と天国へのメッセージを読み上げる声で溢れていた。

あたしは本当に来て良かったんだろうか。

そればかりがぐるぐる回る。
お焼香なんて出来ない。


団長の言葉も、歌も聞かなかった。
居心地の悪さと自分への違和感を拭えなくて、
足が凍るように冷たい。

上野ちゃんが来てやっとお焼香をあげて、少し息ができた。



そしてついに、点火のとき。



一番最初の大きな花火。

亡き人の写真を掲げて、ダンプの上で、了さんは花火を見せていた。
タケチンさんが支えてた。

私はなんか、よくわからなくて。
ただ、自分は何もできなかったな。と漠然と感じた。



会場は静かすぎた。
あんなに静かな花火は一生に一度で充分。

それまで降り続いていた雪は止み、柔らかな風が吹いて
花火は全部、私たちにも届いた。



こんなことを書くのはあれだけど。

矢継ぎ早に打ち上げられる花火は
咲かせられなかった人生を咲かせたというよりも
突然すごい早さで奪われてしまった命のようだと思ってしまった。

どんどん消えていく命の光に見えてしまった。

ニコちゃんの花火を見ても「あれは子供のだろうか」と考えたり。


そしてそう感じた自分をひねくれてるなと思ったし、
暗いなと思ったし、
悲しい人間だと思った。




最後にまた大きな大きな花火があがって、
「天国にぶっ放せ!」終幕。





雪の上に落ちた花火の破片を拾っていたら
小学生の時から使ってるニット帽を無くして。

コレ。
バスの中で調子こいてる時。
photo:02


大切だったから凹んだけど、花火になった誰かが欲しがったんだなきっと。

あげます。



バスに戻ろうとしたら団長さんと鉢合わせて
こんな日なのに盛大に取っ組み合い開始。

リアルに巴投げされて腹立ったから雪に突っ込んでやろうとしたら
タケチンさんに足を取られて、2人がかりで雪の中へ投げ込まれ。

亀沢さん、駆けつけてくれてありがとう…。


すっご悔しかったけど、みんなが笑ってくれたからいいや。
スコップ団での役割は果たせたろう、私。

そのあと打ち上げでもジャイアンどもに罵られたり足踏まれたり散々だったわけですが
それも最後かと思うと寂し………くもないか。

いや、でもやっぱり、寂しい。

きっと無くしたくない幸せな日常の一部だったから。




最後に天国にぶっ放せケーキを食べて。
photo:03



スコップ団は、これで一時解散。





花火は無事に上がりました。

私が言うことじゃないかもだけど
本当にありがとうございました。

ありがとう以上の言葉はなんだろう。

わからないから、とにかくありがとうと言うしかない。
本当に本当にありがとうございました。



3月11日に続く。