図書館本。
プロ棋士とコンピュータ将棋の対決(団体戦)を追ったドキュメント。
棋士だけでなく、ソフト開発側への取材も公平に行っており、実に読み応えあり。
心情として棋士側を応援したくなるのは仕方ないこと。
この手のゲームでは、人間はもはやとてもコンピュータには敵わないと思います。
ところで、本書には出てこない別の対戦で、コンピュータの弱点をついて指したところ、逆切れしたソフト開発側が僅か21手で投了したことがありました。
この時開発者は棋士を非難(プロなら美しく戦え、的な)していましたが、これほどナンセンスなこともない。
棋士の悪手は見逃さないのに、コンピュータのバグ(?)を見逃してくれというのは筋が通りません。
ロス五輪柔道のラシュワンを絶賛していたのは、勝った側である日本人だけです。
小ネタですが、後に世界選手権決勝でラシュワンを破り優勝したのは、大仁田のFMWにも参戦したグレゴリー・ベリチェフでした。