桐野夏生『夜また夜の深い夜』 | たまには跳ばずに観るFOOTBALL

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秋田出身の埼玉住み。
読んだ本の感想やランニングの記録、競馬観戦、国内散策や
日々の出来事などを、とりとめもなくチラシの裏にウダウダ
と書いています。
ブログタイトルは遠い昔よくサッカーを飛び跳ねながら
観ていた名残り。

夜また夜の深い夜/幻冬舎
¥1,620
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図書館本。4冊借りたうちのラスト。
出張が入ったせいもあるけど、10日で4冊は悪くないペース。

主人公はナポリのスラムに住む少女マイコ。
整形手術を繰り返し何かから逃げている母の束縛から逃れ、自分らしく生きようとするが・・・

時には非合法なことに手を染めながらも、必死にその時を生き延びる。
桐野ワールド全開、とまではいかないが、珍しく(?)救いもあるストーリー。
人種差別がどうとか、陳腐な方向に説教じみた展開にならずに良かった。

かつてナポリでごみ収集が滞りGの街になった時があったが、そんな時事ネタも絡めて書いている。
まぁ、イタリア人が会話の中で「3K職場」と語ってたのは謎だがw