江戸時代の狂歌師・大田蜀山人という人にこんな歌があります。

 

「雑巾を 当て字で書けば 蔵と金 あちら福々(拭く拭く) こちら福々」

(『日々これ掃除』 鍵山秀三郎より引用)

 

 

掃除をすると運がよくなるといわれています。

 

「そんなわけない」「迷信だ」と思う人もいるかもしれませんね。

 

でも、掃除をして運がよくなったという例が実際にあります。

 

 

ローヤル(現イエローハット)を創業した鍵山さんは、創業当初あまりうまくいかなかったそうです。

 

創業から10年ほどたったころ、車だけはきれいにしようと社用車の洗車をかかさず行うようになりました。

 

そのころ、交通事故がよく起きていました。

 

「気をつけましょう」と朝礼で呼びかけても交通事故は減りません。

 

それが、洗車をして社用車をきれいに保つようにしたところ、交通事故が減ったのです。

 

 

配電盤を作っている会社の例もあります。

 

この会社は塩化鉄液を使用していて、床は非常に汚れた状態でした。

 

床が汚れているので、従業員は長くつを履いて作業をします。

 

この会社では不良品を多くだしていました。

 

「汚れていてはよい製品はできませんよ」とある人から指摘され、翌朝から社長が掃除をはじめました。

 

掃除を続け、スリッパをはいて作業ができるほど床がきれいになったころ、不良品の数が減りました。

 

これまでは残業をしても納期に遅れていたのが、納期におさめられるようにもなりました。

 

会社がよい方向にかわっていったのです。

 

 

 

 

事故を防いだり、効率的に仕事を進めたりするためには、自分の心が整っていなければなりません。

 

乱れた心では行動が雑になり、失敗をまねいてしまいます。

 

心を整えようと思っても難しいです。

 

そういうときは、身の回りを整えるとよいです。

 

整理整頓されていて整っていると、自然と心が整ってきます。

 

神社に行くと気分が引きしまったり、心が整ったように感じたりしませんか。

 

神社はゴミ1つ落ちていなくて、つねに清潔に保たれています。

 

整った場の雰囲気がそうさせているのですね。

 

 

家や会社は1日のなかでもっとも長くすごす場所です。

 

長くすごす場所ほど、そこからの影響を大きくうけます。

 

家や会社が整理整頓されているか、整っているか、それが心に大きな影響を与えるのです。

 

 

そして、心が整っていれば人との関係がよくなります。

 

親しくなるなら、乱暴な人やどなりちらす人よりも、心の整ったおだやかな人、やさしい人の方がよいですよね。

 

掃除をすれば心が整い、おだやかや人に近づいていくことでしょう。

 

それによって人間関係がかわってきます。

 

成功をするためには周囲の協力が必要なこともあります。

 

人間関係がよければ協力を得やすくなり、成功を手に入れやすくなります。

 

 

掃除をすると心が整います。

 

心が整うことで行動が整いミスが減ります。

 

そして、心が整っていると人との関係もよくなります。

 

こういったことが運をよくすることにつながるのだと思います。