現代の日本人は、やわらかいものばかり食べています。
ハンバーグ、ラーメン、パン、どれもやわらかいものです。
やわらかいものは食べやすく、口あたりがよいので、おいしく感じます。
でも、将来のことを考えると、普段口にするものがやわらかいものばかりなのは、おすすめできません。
若いうちから硬いものをほとんど口にしない食生活をしていると、高齢になったときに自分の口で噛んで食べることが難しくなる可能性があります。
食べものを噛んで飲みこむという動作には、多くの筋肉を使います。
噛む、飲みこむという動作なので、口やのどを動かす筋肉だけを使っているように思うでしょう。
でも、実際にはもっと多くの筋肉が使われていて、間接的なものもふくめると、全身の60種類もの筋肉を使うといわれています。
筋肉は使わなければおとろえます。
かぜで数日寝込んだだけなのに、かぜから回復して、さあ動こうとしたとき、脚に力が入らなかった経験をもつ人もいるでしょう。
数日使わないだけで筋肉はおとろえてしまうのです。
噛んだり、飲みこんだりするための筋肉も同じです。
使えば筋肉がおとろえないなら、やわらかいものを噛むことでも筋肉は使うので、噛んだり、飲みこんだりする力はおとろえない、と思うかもしれません。
けれども、やわらかいものばかりの食事では、噛む・飲みこむための筋肉はおとろえてしまいます。
やわらかいものをどんなにたくさん噛んでも、筋肉はさほどつかないのです。
箸を何十回と上げ下ろししても腕の筋肉を鍛えられないのと同じです。
負荷が軽すぎると筋肉を鍛えることは難しいです。
やわらかい食べものでは、あまり負荷がかかりません。
20代、30代くらいだと、まだまだ自分には関係ないと思うでしょう。
自分が70代、80代になったときのことなんて、想像もできないかもしれません。
でも、早めの対策が大切です。
力がおとろえてから何かをして機能を回復させるよりも、力をおとろえさせないようにすることのほうが簡単です。
では、自分の口で噛んで食べる力を維持するためには、何をしたらよいのでしょうか。
次回に続きます。
