失敗を恐れると行動できなくなります。

 

「失敗は悪いこと」

 

「失敗する自分はダメなやつ」

 

「失敗するのははずかしい」

 

そんなふうに思っていると、行動することに勇気が必要です。

 

 

では、そもそも失敗とは何でしょうか。

 

受験の例で説明をします。

 

 

世間では、現役で大学受験に合格することがよいと考えられています。

 

現役合格=成功

 

浪人=失敗

 

という考えがあるのですね。

 

 

Aさんは、高校3年生で受験を控えています。

 

Aさんは、「手に職を持ちなさい。手に職を持つなら教師がいい」と親にいわれて育ってきました。

 

そのため、教員免許を取得できる大学への進学を考えています。

 

今は夏休みで、本格的に受験勉強をはじめていたほうがよい時期です。

 

それなのに、Aさんは勉強に身が入りません。

 

勉強に身が入らず、成績もあがらないAさんのことを心配した母親が、

 

「相談にのってあげてほしい」とお兄さんに話しをもちかけました。

 

Aさんのお兄さんは塾の講師をしているのです。

 

お兄さんがAさんと話をしていてわかったことは、

 

教師が自分の本当にやりたいことではない、そのため勉強に身が入らないということでした。

 

本当にやりたいことではないので、勉強をする気にならなかったのです。

 

 

 

 

話しをしていく中で、お兄さんは「そういえば、医者になりたいといっていたな」ということを思い出します。

 

Aさんが中学1年生のときに、おばさんが病気でなくなっていて、そのときに「病気の人を救いたい」と話していたのです。

 

そのことをいうと

 

「医者になりたい気持ちはあるんだよね。でも、今から勉強をしても無理でしょ」

 

とAさんはいいます。

 

医学部に入るのは難しい、受験まで少ししか時間がなくて間に合わない。

 

だから、無理だと決めつけてしまっているのです。

 

塾の講師をしているお兄さんは、医学部に入ることは無理ではないと考えています。

 

その理由をいろいろと説明して、Aさんは受験に合格、医学部に進学をして、今は医師として活躍をしています。

 

 

Aさんは、その年の受験では合格は難しいだろうからと、1年浪人をしています。

 

浪人をすること=失敗、悪いことという視点で考えると、

 

Aさんは失敗をした人といえます。

 

でも、現役合格にこだわる必要があるのでしょうか。

 

現役にこだわって、興味のない大学に入ったり、やりたいこととは別の分野の大学に入ったりして、幸せでしょうか。

 

現役にこだわってやりたいこととは別の道を選ぶのと、

 

1年や2年浪人をしてやりたいことをやるのでは、

 

その後の人生に違いがうまれます。

 

長期的な視点に立てば、やりたいことをやっているAさんは、失敗をしたとはいえません。

 

何がいいたいのかというと、人生に失敗はないということです。

 

失敗を恐れていては何もできなくなってしまいます。

 

やりたいことをやらないで人生を終えてもよいのですか。