「うつは甘えだ」という人がいますが、こんな言葉は気にする必要はありません。
風邪をひいている人に、甘えだなんていいますか。
骨折をしている人に、根性で治せなんていいますか。
風邪も骨折も根性で治せるものではありませんよね。
「大丈夫?」「困っていることあがったらいってね」など、相手を思いやる言葉をかけるのではないでしょうか。
それなのに、なぜうつ病だと甘えになってしまうのでしょう。
日本には大和魂とか、根性論みたいなものがあって、心の病は弱いもの、甘えだという考えになるのでしょうか。
うつ病の原因ははっきりしていませんが、原因のひとつとしてセロトニンの不足が考えられています。
セロトニンは気分を安定させる働きのある神経伝達物質です。
セロトニンの分泌量が減ると、気持ちが不安定になる、落ち込みやすくなる、寝つきにくくなる、集中力が低下をするなどがみられるようになります。
セロトニンは脳内で働きます。
つまり、気分の落ち込みなどは脳が感じているということです。
臓器の問題なのです。
臓器の問題なら、甘えだなんていえませんよね。
たとえば、大腸にがんができたとします。
これは臓器の問題です。
大腸にがんができた人に対して、甘えているからがんになるんだ、がんを理由に何かをしないのは甘えだなんていいますか。
臓器の問題なので根性で何とかすることは難しいです。
そういったものに甘えだなんていいませんよね。
うつ病だってこれと同じです。
他の人が甘えだといっても気にしないでください。
そういう人は、うつ病になったことがなくて、うつ病のつらさがわからないのです。
実際に自分がその状態にならないと、ほんとうのつらさはわかりません。
ほんとうのつさらさがわからないと、他人の視点に立つことは難しくて、思いやることも難しいです。
甘えだという人もいれば、うつ病のつらさをわかってくれる人もいます。
あなたのつらさをわかってくれる人もちゃんといるのですよ。
つらい時期はきちんと休みましょう。
甘えだという言葉を気にして、無理をする必要はありませんよ。
うつ病は甘えではありません。
そんな言葉は気にしないでください。