うつ病の薬を飲むと、うつ病を悪化させます。
治ると思って飲んでいる薬なのに、治りを悪くしてしまうのです。
米国国立精神衛生研究所(NIMH)は
「うつ病、うつ状態は総じて、治療の有無を問わず、最終的には快復に向かう、予後がもっとも良好な精神疾患の一つである」
と報告をしています。
これは、古典的うつ病が主体で、うつ病の治療に抗うつ薬が使われていなかった1960年代の報告です。
古い時代の報告なので、そんなの信じられないという人もいるでしょう。
もう少し時代が進んで、NIMHは1995年に次ぎのような報告をしています。
「うつ病患者で、投薬治療を受けた者は受けなかった者より、社会的役割が果たせなくなる可能性が3倍、就労不能になる可能性が7倍になる」
うつ病患者数は増加していて、平成8年には43.3万人でしたが、平成20年には104.1万人と増加をしています。
12年間で2.4倍もの増加です。
薬で治るのなら、こんなにも患者数が多いのはおかしいと思いませんか。
うつ病闘病記を読んでみると、たいていうつ病の薬を飲んで状態が悪くなっています。
朝起きられない
家から100mくらいしか離れていないコンビニ行くのも無理
文章を読めなくなった
1日中寝ていないとしんどい
こんな状態になってしまった人が少なくありません。
うつ病の薬は脳に働きかけます。
体のさまざまな機能をコントロールしている脳に薬が作用したら、どうなってしまうでしょう。
薬では根本的なことは解消しません。
見たくないものを見えないようにしているだけです。
たとえば、捻挫で痛み止めをもらったとします。
薬を飲めば痛みは治まるでしょう。
でも、捻挫自体は治っていません。
治す力は自分の中にあります。
うつ状態から抜け出すために大切なことは、生活を整えることです。
寝不足だったり、栄養不足だったりすれば、気分に影響がでます。
疲れていては明るく前向きになるなんて難しいです。
食事ではとくに鉄分とタンパク質を意識して摂るとよいですよ。
コンビニのお弁当だったり、パンや麺類などで簡単に食事を済ませてしまっていたりすると、
鉄分もタンパク質も不足しがちです。
食事については、『食べてうつぬけ』など参考になる本がたくさんあります。
うつかなと思ったら、まずは生活を見直してみてください。
今薬を飲んでいて、ずっと飲んでいるのに治らないようなら、
薬で本当に治るのか考えてみる必要があると思います。
医者は病気を治してくれる神様でないし、薬は万能ではありません。
治す力は自分の中にあります。
参考
『薬の9割はやめられる』松田史彦
厚生労働省:政策レポート(自殺・うつ病等対策プロジェクトチームとりまとめについて) (mhlw.go.jp)