人はちょっとしたことをきっかけに変わることができます。
劇的なできごとでなくてもいいのです。
たとえば、犬を飼う。
父・母・息子の三人暮らしの家族がいます。
父は会社員であまり家にはいません。
母はパートで働いています。
息子はひきこもりです。
息子がひきこもってしばらくしたころ、犬を飼うことになりました。
母は昔から犬を飼いたくて、それがやっと叶ったのです。
散歩は母が担当しています。
あるとき、母が体調を崩して、犬の散歩に行けなくなりました。
1日だけなら犬にがまんしてもらえるかもしれませんが、母の体調はすぐにはよくなりそうもありません。
そこで、息子に散歩を頼むことにしました。
彼はひきこもりです。
外に出るのを嫌がります。
しかし、母に何度も頼まれたのと、ときには自分をなぐさめてくれるかわいい犬のために、彼は犬を散歩に連れて行くことにします。
何度か散歩させていると、いつも同じ時間に出会う人がいることに気がつきました。
向こうも気がついていたようで、声をかけてきました。
これをきっかけに、ときどき話をするように。
そして、次第に親しくなります。
ひきこもりだった息子は、近所ですが外に出られるようになりました。
人と話せるようにもなりました。
きっかけは犬を飼うというちょっとしたことです。
インドに自分探しに行くとか、大きなできごとではありません。
こんなことで変わるのかなということでも、やってみて、あとで振り返ってみると、あのことがきっかけかなと思うようなことがあります。
実際にやってみないと、それが何かわかりません。
ひきこもりの例でいうと、母が犬を飼いたかったから飼ったのであって、息子を外に出すためではありませんでした。
きっかけとなるできごとは、カルチャースクールに通うとか、近所のゴミ拾いをするとかかもしれません。
人はちょっとしたことで変われるのです。
いくつになっても変わることはできます。
