慈悲の心には怒りを断ち切る力があります。
他人から怒りを向けられたとき、自分が慈悲の気持ちを送れば、そこで怒りは断ち切られます。
もし自分も怒りを向ければ、さらに怒りが返ってきます。
これでは、いつまでたっても怒りのループは断ち切られません。
やる・やり返すが、ずっと続いてしまいます。
「やられてばかりでいられない」「やり返さないと気が済まない」
そんなふうに思ってしまって、怒りのやり取りがずっと続いてしまうのです。
でも、本当は起こりたくなんかありませんよね。
明るく楽しく生きていたいはずです。
そこで、怒りを断ち切るために役立つことが慈悲の気持ちです。
慈悲の気持ちには、思いやり、優しさがあります。
反対の性質を持つ感情は同時に存在することができません。
楽しいと思いながら、悲しいとは思いませんよね。
慈悲と怒りは反対の性質のものです。
そのため、怒りを向けてくる相手に対して慈悲の気持ちを向ければ、そこで自分の怒りの気持ちはおさまります。
「やられたらやり返さないと気が済まない」
と思うかもしれません。
でも、やり返してしまったら、いつまでも心の平安はやってきません。
他人から怒りを向けられる→自分が怒りを返す→他人から怒りを向けられる
この繰り返しです。
慈悲の気持ちを向けるのは、相手のためではなくて自分のためです。
慈悲の気持ちを向けて怒りを断ち切ることは、自分を大切にすることにつながります。
また、慈悲の気持ちは自分を守ってくれます。
たとえば、いつも機嫌が悪くて、やつあたりしてくる職場の先輩がいるとします。
先輩なので、やつあたりに対して怒りたくても怒れませんよね。
ここで、相手に慈悲の気持ちを向けてみます。
「先輩が幸せでありますように。よいことがありますように」
といった感じです。
そうやって他人に優しい気持ちを向けると、自分の気持ちが優しくなります。
優しい気持ちに包まれていると、他人の怒りからネガティブな影響を受けにくくなります。
そして、自分が嫌な気持ちになりにくくなります。
他人を変えることはできないけれど、自分の考えや行動は変えられます。
自分が慈悲の気持ちを向ける(行動する・自分が変わる)ことで、自分を大切にできます。
そして、怒りによるネガティブな影響から守ることができます。
他人を変えようとするのではなく、自分から変わることが大切です。
