困った人がいれば助けたい気持ちになることがあると思います。
たとえば、アルコール依存症の家族を何とかしたい、勉強ができなくて困っている息子(娘)を助けたい、引きこもりを改善させたい、などです。
そういったとき、アドバイスをするのではないでしょうか。
でも、アドバイスをしても、その通りにしてくれないことがありますよね。
その通りにしてくれないと、さらにアドバイスをしたり、無理に何かをやらせようとしたりしてしまいがちです。
実は、アドバイスをしたり、何かをやらせようとしたりするのは逆効果です。
相手は変わってくれません。
それでも、何とか手助けしたいと思うこともあると思います。
では、どうしたらよいのでしょうか。
周囲の人が少しでも本人の味方になりたいと思うのであれば、まずは当事者の変化がなくても関係を続けられる方法を考えてみてほしい。繰り返しになるが、ひとまず相手の考え方や行動を正そうとすることは脇に置いて、本人の言動に関心をもつとともに、自分はその人とどんな関係を築きたいと思っているのか、そのためには自分にどんなことができそうかについて整理をしてみてほしいのである。
『「助けて」が言えない』 松本俊彦編
行動を正そうとする気持ちは、ひとまず脇に置きます。
正そうとする気持ちはぐっと抑えます。
そして、相手の気持ちに共感することが大切です。
共感するとは、相手のいうことを何でも「はいはい」と聞くことではありません。
相手の立場に立って、相手の目で見て、相手の心で感じることです。
困った事態になっている人には、まず安心できる場が必要です。
共感をしてもらえると安心できます。
相手の行動を変えようとするのではなく、安心できる場を提供してあげてください。
安心できる場があってこそ、安心して行動を変えることができます。
そのために大切なことが、正そうとするのではなく、共感をすることです。
共感することは信頼を得ることにもつながります。
人は信頼できる人の話になら耳を傾けます。
これまで何とかしようと一所懸命やってきたのではないでしょうか。
では、それによってよい結果を得られましたか。
うまくいかないならやり方を変えてみましょう。
これまでアドバイスをしていたなら、アドバイスをすることをやめてみる。
そして、相手の話に耳を傾けて、相手の気持ちを理解する。
共感的な態度が本人が変わろうとする力を手助けします。
