腸活と腸内環境を整えることが注目されています。

ヨーグルトを食べたり、野菜をたくさん摂取したりしている人は少なくありません。

 

腸は健康のかなめです。

 

腸は食べた物の栄養素を吸収する場所です。

栄養素は体を維持したり、動かしたりするために必要で、きちんと栄養素が吸収されることは、健康を維持するためには重要になります。

 

腸を健康に保つためには、土壌を健康に保つことが必要です。

 

人間が食べているものは土によって作られています。

野菜や果物は、土から養分をもらって大きく育ちます。

牛や豚などは、土から育った穀物を食べて成長をします。

肉を食べるのも土がかかわっているのです。

 

土の中には微生物がすんでいます。

微生物は植物の成長を助けたり、生物の死骸などを分解したりする役割をしています。

微生物がいなければ、植物は健康的に育たないし、死骸は分解されず、土に養分が戻っていきません。

微生物がいるからこそ、土の健康が保たれているのです。

 

ところが、土の健康がおびやかされています。

 

人間は作物を育てるために、化学肥料や農薬を使用してきました。

これらは微生物を減らします。

すると、植物は健康に育たない。

健康でないものを食べて、体を健康にすることはできるでしょうか。

 

国内で製造されているパンから、除草剤のグリホサートが検出されています。

大手でも安心できず、大手メーカーからも検出されています。

 

グリホサートは、神経への影響や、腸内環境への影響などが心配される薬剤です。

パンを日常的に食べている人は少なくありません。

神経や腸に影響を与えるといわれる物質を、毎日のように口にしていたらどうなるでしょう。

 

腸内環境が乱れてしまうと、だるさ、眠気、頭痛など、さまざまな不調につながります。

腸は体を支える土台です。

その土台が不健康だと、体を健康にするのは難しいです。

 

人間も土壌も健康的になるためには、環境を考えた食品を選択していくことが大切です。

 

著者は「プラネタリーヘルスダイエット」を提案しています。

 

プラネタリーヘルスダイエットとは、従来のダイエットとは異なり、人の健康だけでなく、人を含む地球全体を健康にしていくことを目指した食のことです。

 

自然環境に配慮した食を選ぶことは、人間の健康を保つことにもつながります。

食を変えることは環境問題を解決するために誰でも簡単にできることです。

 

特に意識して欲しいのが肉です。

 

牛は温室効果ガスの大きな発生源で、体重1kgあたり2850gもの温室効果ガスを排出しています。

鶏の場合だと、体重1kgあたりの温室効果ガス排出量は300gです。

牛は鶏の10倍ほども温室効果ガスを排出しているのです。

さらに、飼料を栽培するために自然を切り開き、農薬を散布し、環境に負荷を与えています。

肉や乳の摂取を続ければ、畜産とそのエサを作るために温室効果ガスは2050年には全体の52%になると報告されています。

 

肉を食べるなと言われても無理という人もいるでしょう。

そういった場合は、1週間に1回は肉を食べない日を作ってみてはどうでしょうか。

また、このごろは代替肉がさまざまなメーカーから販売されるようになってきています。

動物性食品から植物性食品に変えるだけで、環境への負荷を減らすことができます。

 

人は自然から遠ざかるほど不健康になるとは、ヒポクラテスの信念です。

人が健康になるためには、自然環境が健康的でなければなりません。

人も自然環境も健康的になるために誰でもができることが食を変えることです。

何を食べるかが、健康そして環境に影響を与えていきます。

 

 

『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』桐村里紗