「MCTオイルはダイエットによい」などいわれています。

ダイエットのために摂り入れている方もいることでしょう。

 

しかし、MCTオイルを摂っているのにやせない人もいます。

 

MCTオイルを摂っただけではやせないのです。

反対に太ってしまう可能性もあります。

 

 

そもそも、どうして「やせる」といわれているのでしょうか。

 

それは、他の油と比べてMCTオイルがエネルギーの変わりやすいからです。

 

 

脂質は、カルボキシル基に脂肪酸がくっついた構造をしています。

脂肪酸には炭素数の違いから、短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸の3つに分けることができます。

 

一般的に料理に使っている大豆油やコーン油などは長鎖脂肪酸です。

MCTオイルは中鎖脂肪酸です。

 

長鎖脂肪酸は中鎖脂肪酸に比べて炭素がたくさんつながった構造をしています。

2つの脂肪酸の長さを比較すると、中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸の半分くらいです。

 

中鎖脂肪酸は長さが短いので水になじみやすい性質があります。

糖やアミノ酸などは水になじみやすい物質で、これらと同じように中鎖脂肪酸も小腸から吸収されて、門脈を通って、肝臓に到達して、エネルギーとして利用されます。

 

一方、長鎖脂肪酸はこの経路とは違った道をたどります。

小腸から吸収されるところは同じです。

その後が違って、リンパ管を通って、静脈を通って、全身の筋肉や脂肪組織などに送られます。

そして、必要に応じて分解・貯蔵されます。

 

このように小腸から吸収された後の経路がMCTオイルは長鎖脂肪酸と違うため、エネルギーになりやすいといわれているのです。

MCTオイルのエネルギーに変換される速さは、長鎖脂肪酸の4倍ともいわれています。

 

 

エネルギーとしてすぐに使ってしまえば脂肪として蓄積されません。

しかし、動かないとエネルギーとして利用されないので、脂肪として蓄積する可能性があります。

MCTオイルを摂ったからといって、体についている脂肪がどんどん燃えるのではないのです。

「燃えやすい」などともいわれているようですが、それは体についている脂肪が燃えやすいのではなく、MCTオイルの中鎖脂肪酸がエネルギーとして素早く利用されるということです。

 

 

また、摂りすぎの問題もあります。

 

MCTオイルは一般的な調理油と違って、高温になると泡が出たり、煙が出たりすることがあるため、加熱料理に使うことができません。

そのため、サラダやヨーグルトにかける、コーヒーやジュースなどに混ぜるなどの摂り方をします。

 

大豆油や菜種油をコーヒーに入れて飲みますか?

普段しませんよね。

 

これまで摂取していた油の量を変えずにMCTオイルを使うようになると、摂取カロリーが多くなります。

計算上では摂取カロリー>消費カロリーだと脂肪がつくと考えられています。

 

やせると思って摂っていたものが、実は肥満を招いている可能性があります。

 

 

MCTオイルは、スポーツ時のエネルギー補給や高齢者のエネルギー補給に使われたり、認知症への働きが期待されたりしています。

利点もあるのですが、摂りすぎれば摂取カロリーが多くなって、体重が増える可能性があります。

MCTオイルを摂っただけではやせず、適切な量を摂取することが大切です。

 

 

 

参考文献

日清オイリオ https://www.nisshin-mct.com/contents/page199.html