ダイエット中は甘いものを我慢しなければならないとわかっていても、甘いものにはつい手が伸びてしまいがちです。
そして、ダイエットに失敗してしまうことが珍しくありません。

でも、どうして甘いものはやめられないのでしょうか。

そして、どうすれば甘いものをやめることができるのでしょうか。

 


ネズミにエサを好きなだけ与えると、必要なカロリーを満たしたところで自然と食欲が納まります。
しかし、油や砂糖といった濃縮されたものを与えると、ブレーキがかからず食べ過ぎてしまい、どんどんと太っていきます。

 


これには報酬系が関係しています。

 


報酬系とは、簡単にいうともっと欲しいという感覚を作りだす神経回路のことです。
ニコチン、アルコール、薬物など依存しやすいものも、この報酬系が関わっています。

脂肪はカロリーが高く、効率的にエネルギーを補給できます。
砂糖の糖分は1日に消費するエネルギー量の20%も使う脳のエネルギー源になったり、体を動かすエネルギー源になったり、生きていくうえで重要な成分です。
脂肪や砂糖は大事なエネルギー源となるので、際立っておいしく感じます。
そして、報酬系を刺激して切望感を生み出すのです。


自然界には濃縮した脂肪や砂糖は存在しないので、必要なものが満たされれば自然と食欲が納まります。
しかし、人間は濃縮したものを作りだしてしまい、それが『やめられない』という感覚を作りだすことになりました。

 


本能のままに食べていてはやせることは難しいです。
そうはいっても、無理に我慢するのはつらいです。

 


そんなときにおすすめのものが出汁です。

 


昆布やかつお節などには、グルタミン酸やイノシン酸などのうまみ成分が含まれています。
うまみ成分も報酬系を刺激します。
脂肪や砂糖など濃縮したもので満足感を得るのではなく、出汁で満足感を得るようにすれば、摂取カロリーを抑えることができます。


1日1杯出汁を飲むようにしたり、出汁を使った料理を食べたりすると、満足感を得られることでしょう。
うまみ成分は複数を使用するとよりおいしく感じられるので、昆布、かつお節、シイタケなど複数の素材を使うことをおすすめします。

 

市販の粉末出汁がありますが、これは化学調味料を使っているのでおすすめできません。
自分で出汁をとるようにしましょう。

自分で出汁をとるのは難しそうと感じるかもしれませんが、実は簡単です。
昆布(塩を使っていないもの)、かつお節、干しシイタケなどを水に浸けておくだけで出汁をとれます。
作ったものは冷蔵庫に保管しておきます。
まとめて作っておけば、いつでも使うことができて便利です。