文化系寄り道倶楽部 -67ページ目

文化系寄り道倶楽部

アラフォーで2児のパパであり、80年代の音楽をこよなく愛し、ガンプラを愛で、パソコンをいじくり倒し、台所を妻から奪い取り、キングの小説におびえ、究極超人あ~るで笑いころげ、夜な夜なUST配信をしている

ホラーとは何ぞや

どうやら街が妙に騒がしく、なんかあったのかなぁと思いながら家のドアを開けようとしたら、中から怪物が現れて食い殺されてしまいました。

というお話を、なんとかして読者を怖がらせようと努力をすると、こんな感じになります。




扉を開けようとドアノブに手をかけようとする。
「なんだ?」
妙な胸騒ぎがする。さっきすれ違ったパトカーや救急車のことを思い浮かべる。
「なにかあったのだろうか……」
思わず後ろを振り向くもそれで何かがわかるはずもない。
「なにビビってるんだ……」
気を取り直してドアノブに手をかけようとしたが、右手は何もつかむことができなかった。
男がつかもうとしたドアノブはすでにそこにはなく、大きな闇がぽっかりと目の前に広がっていた。
差し出した男の右手は恐ろしく強く、そして信じられないほどの速さで何者かに食いちぎられていた。
「あっ」
男は声を出しかけたが、それを最後まで言うことはできなかった。
ドアの前には手首と頭のない男の体ができの悪いマネキンのように立っていた。

ガリガリガリ、バリバリ
それは男の右手首、そして頭が何者かによって噛み砕かれる音である。

シュシュシュシュー

できの悪いマネキンは大量の血を噴出しながら膝から崩れる。
が、倒れると同時に家の中に引きずり込まれていった。

ガチャ

扉は誰にも気付かれないような静かな音を立てて閉じた。

ガリガリガリ、バリバリ

その音だけはしばらくドアの外に漏れていた。




今はこれが精一杯です

そしてこのフォーマットを使って恋愛小説にしたらどういうことになるか
ちょっと面白そうなのでやってみました。





扉を開けようとドアノブに手をかけようとする。
「なんでだろう?ドキドキする……」
胸の鼓動が高まる。さっきすれ違った恋人たちのことを思い浮かべる。
「どうしてわたしたち、あんな風になれないのかな……」
思わず引き返えそうかと立ち止まる。
「なにを迷っているのわたし……彼の部屋の前まできたのに今更引き返してどうするの?」
意を決してドアをノックしようとしたわたしの手は、ドアに触れることができなかった。
一瞬何が起きたかわからなかったけど、何かがわたしの右手を掴み、それから――

気がつくと、わたしの身体は彼の大きな身体に包まれていた。
彼は痛いほどわたしを強く抱きしめてくれる。
「あっ」
わたしは声を出しかけたが、それを最後まで言うことはできなかった。
彼の唇がわたしの声をさえぎった。

ドサッ!
わたしは左手に持っていたカバンを床に落とした。
糸の切れた操り人形のようにわたしの身体は膝から崩れそうになる。
が、そんなわたしを彼は力強く支えてくれた。

ガチャ

扉は誰にも気付かれないような静かな音を立てて閉じた。

愛し合う二人の吐息がドアの隙間から漏れていた。




こちらも今はこれが精一杯w

クリーチャーか素敵な彼かで、まぁ、こんな風に変わるのだなぁというお話でした。
 恋したっていいじゃない!

 今日のわたしはそんな気分だった。部屋を勢いよく飛び出し、街の中に飛び出した。ついこの前まで疎ましく思えたクリスマスムードの町並みはわたしにも楽しげに見えた。

 こんな日は素敵な洋服に出会えるかもしれない。行きつけのブティックをあれこれ見て回る。財布の紐がゆるくなる。「お願いワタシを買っていって」ワゴンセールに出されたかわいいアクセサリーたちがわたしを見つめる。「ワタシあなたに着て欲しいの」店の中の洋服たちがいっせいにわたしに声をかけてくる。

 恋したっていいじゃない!

 いつかきっと、あなたたちの力を借りて、わたしは素敵な人に出会うの。でもそうね。アナタは少し前のわたしには似合ったかもしれないけど、今のわたしには必要ないわ。あー、見つけた!アナタ、今日のわたしの気分にぴったりよ。

 店の中に流れる音楽は、すべてわたしのために選曲されたみたいに心躍らせる。「OKいい?つぎのリクエストはね。ノリノリのあの曲にして頂戴!わたしの横で楽しげに買い物をしているカップルにプレゼントするわ」

 恋したっていいじゃない!

 ときは誰の上にも平等に流れていく。早く感じたり遅く感じたりすることはあっても、それはあなたがそう思うだけ。わたしがそう思うだけ。過去を振り返るのも前を向いて歩くのも、それはあなたの、そしてわたしの自由。爪先立ちで背伸びをして少しばかり遠くを眺めてみれば、目の前のつまらないことに心捕われることなんかないんだよ――やさしいあの歌は、わたしにそう教えてくれたっけ?

 両手に荷物を一杯持ったわたしは、さながら友達に荷物を持たされてトイレの前で待っているようだった。そんなわたしをあなたは――彼は見つけてくれた。

「やー、すごい荷物だね。友達と一緒かい?」
 神様、いや、仏様、いや、大明神様……わたし、どうしたらいいんでしょうか?
「いえー、これは、あのー、全部あたしの荷物で……」
 彼は優しくわたしに微笑んでくれた。
「キミは力持ちなのか、それとも……無鉄砲なのかな?」
 今日の日を忘れない。彼のあの笑顔を忘れることなんかできない。
「あ、あのー、この間は……ありがとうございました。わたしぜんぜん気付いてなくて」
 駅前の交差点。信号が青に変わろうとしている――お願いもう少しだけ時間を頂戴。
「ははぁ、調子に乗って買い過ぎちゃいました」
 ちがう、そうじゃない、他に何か言う事があるでしょう!もう、どうしよう、信号がかわっちゃう。彼の視線が信号機へ写った。
「なんかいいことでもあったのかな?キミ、この町の人?」
「いえ、えーとでも、もう5~6年になります。ここに住んでから……」
「この辺にコーヒーの専門店とかあるかなぁ?引っ越してきたばかりで、まだよくわからないんだ。豆を切らしちゃって……」
 わたしには心当たりがなかった。インスタントコーヒーしか飲まないわたしには、豆のことなどわかるはずもなかった。
「ごめんなさい、わたし、インスタントしか飲まないから……」
 あっダメ、信号変わっちゃったよ
「そう……へんなこと聞いちゃったね。じゃぁ」
 彼は人波に少し遅れて交差点を渡しだした。わたしはまるで動く事ができない。追いかけなきゃ、追いかけないと……お願い振り向いて

 恋したっていいじゃない!

「あのー、よかったら一緒に探しませんか?」
 わたしはとうとう一歩前に出た。フラフラとよろめきながらも、クラクラになりながらも、それでもわたしは一歩前に踏み出した。彼の大きな背中めがけて……

カラオケ UGAのときは必ず歌う曲




この曲はヒットシングル「にくまれそうなNEWフェイス」のB面
(この映像はなかなか面白いのでみてねw)

吉川晃司のシングルのB面にはもう一曲、名曲中の名曲(とワタシが勝手にあがめている)があります
それがこれ




これは映画にもなったシングル「YOU GOTTA CHANCE~ダンスで夏をだきしめて~」のB面です。

CDになってからは、カップリング曲っていうのかな
昔の歌謡曲って、B面はどうでもいい…下手をすると「なんかこれパクリちゃうの」という曲が収録されてたりしたけど、吉川晃司に関しては、なかなかによい曲が多いです。特に前筆の「別の夢、別の夏」はこの時期の吉川晃司のアルバムに収録された曲の歌詞の中にも度々「別の夢」というフレーズが使われており、重要なキーワードだったように思われる。

まぁ、ある意味ありていな別れの歌なのかもしれないが

僕の気持ち 揺れていた
君の強いやさしさが なければ

というあたりがいろんな想像を掻き立てられる。
男性側から見た「君の強いやさしさ」とは
女性側からするとはたして、強いやさしさだったのかどうか?
なんとなく年上の女性が若い小僧とひと夏の恋をして、振った話が想像できるのだが、
振った女性のほうは、はたしてどんな気持ちだったのだろうかと……

サビの
Another Dream,Another Summer
そんなに 手を振らないで
Another Dream,Another Summer
捨てきれぬ思いは 今日も同じさ

は、男性側の未練の気持ちと彼女が手を振る姿が情景描写されている
彼女はどんな顔をしていたのか
心の中では、「ありがとう」なのか「ごめんなさい」なのか……

Dメロの

雨よける かさはもう ないけど
自由に濡れるなら それもまた素敵さ

の部分は、男性側からの視点であって、彼女との共感ではないように思える。
「雨」は社会で生きていくための厳しい部分=生活みたいなもので
「かさ」は生活という現実から一時的に凌ぐことができるバカンスみたいなもの
「自由に濡れる」は他人から強制されるのではなく、自ら選択して雨風にさらされる覚悟
「それもまた素敵さ」とはつまり現実的には選ぶことのできない選択肢に対する憧れ

これらを踏まえてサビをもう一度見ると
「捨てきれぬ思い」は彼女に対してなのか、或いは、そのような生き方を選択したいということなのか
「今日も同じさ」というのは、昨日と同じということを嘆いているのか、それとも肯定的に思い続ける覚悟なのか

何れにしても

二人の選んだ さよなら
であり
二人のためだと信じていたよ
なのだから

別れを肯定し一つの区切りをつけるための歌詞だといえよう
「ありがとう」だと信じている男
あとは手を振る彼女の顔が笑顔なのか、それとも……
「うわー、もうこんな時間」
 土曜の朝のわたしは、そう、誰にも見せられない。100年の恋も冷める瞬間は毎週この時簡に訪れる。もっとも今は余計な心配というより無駄な妄想だと目の前のわたしがマヌケな顔でほくそえんでいる。

「あーあー、今日はまた、一段とお美しゅうございますなぁ~」
「う・る・さ・い。黙って仕事しなさい」
 鏡の仕事はいつも完璧だ。常にありのままのわたしを映し出す。だから嫌いだ。だから安心だ。

「お腹すいたー」
 冷蔵庫の中を物色する。いつもはがらーんとしている土曜の朝の冷蔵庫の中は、相変わらず食材で一杯だ。
「たまにはやりますか」
 タマネギ、ニンジン、ジャガイモ……そしてキャベツとウインナー。あー、エプロンエプロンっと。
 家を出るときにお母さんが買ってくれた寸胴鍋。「こんなの一人暮らしにいらないよ」というわたしに「なに言ってんの?いつまで一人暮らしするつもりなの?」と茶化したお母さんの横で、どこか不満げにお父さんが鍋を見つめていた。今のところ期待に添えず、こうして一人でがんばってます。

「随分と久しぶりだね。お嬢ちゃん。1年ぶりかな?」
「そんなことなぁいぃ!パスタ茹でたのは確か……」
「パスタ、ラーメン、うどんにそば……麺類みな兄弟」
 コンロの火をつけると鍋は自分の仕事に戻った。

「えーと、確かこんな感じよね」
 やると決めたら確かな手際で迷いはない。どうせ食べるのはわたしだけ。少し塩加減を多めにして、昨日流した塩分を補給しないと。

「どーよ、なかなかのものじゃない!」
 お腹がすいていたからか、塩分が足りなかったからか、今日のポトフはなかなかのものだった。昼真っから料理をしたのは久しぶりだ。 気分は上々。ちょっと寒いけど、窓を開けて外の空気を部屋に招きいれた。
「うー、寒い……けど気持ちいい」
 全ては「彼」へと繋がっていた、昨日の夜のことも、ポトフと作ったことも、そして気持ちのいい空が広がっていたことも。

「洗濯したら、買い物に行こーかな」
 洗濯機は無口だ。黙々と仕事をこなす。掃除機はいつもわたしの鼻歌を馬鹿にする。
「それいつの曲だい?随分懐かしい曲だよね。あー、そこ違うよ。そこはね――」
「もう!邪魔しないでくれるー!せっかく気分よく歌ってるんだから」

 久しぶりにおもいっきり家事をやった。なんだかウキウキしているわたしに部屋の中も騒がしくなっている。
「なんかいいことでもあったのかしらね?」
「さーて、どうかしらねー」
 化粧道具たちはこそこそと噂話をしている。かぼちゃが馬車に変わる瞬間、これは恋の魔法?それとも天使のキッス?

 夢見る少女の出来上がり!ってわたし、何うかれてんだろー……見事にメイクが決まった。こういう日は何かいいことあるかもしれない。
 「涙の数だけ女は強く、美しくなるの」
 季節外れの冬の蝶々。冬の空がこんなに気持ちがいいだなんて、誰も教えてくれなかった。

 「さて、いきますか!」
 季節外れの冬の蝶々。冬の空に独りぼっち。誰かに捕まえて欲しいのに。

「あれー、なんだか今日は先輩の話を聞くんじゃなかったでしたっけー」
 会計を済ませて店の外に出るとサッチンが急にわたしに絡んできた。少し飲ませすぎたか。

「いーの、いーの。それは今度のお・た・の・し・み」
「わー、やだー、先輩か・わ・い・いぃ。もう、どーして世の中の男どもは先輩のこと放っておくくんですかねー」
 おいおい、だいじょーぶかぁサッチン。
「こら、もう、調子に乗って飲みすぎるんだからサッチンはー」
 こういうときにキヨミは頼りになる。彼女がどんなに食べようともどんなに飲もうとも、前後不覚になったことを見た事がない。
「先輩、大丈夫ですから、ワタシ、変える方向同じなんで、途中まで送っていきますから」
「そう、もし大変そうだったらタクシー使っていいからね。領収書くれたらわたしが何とかするから」
 世の中にはついていい嘘といけない嘘があると誰かが行ってたけど、これは前者のほうだと部長が言ってたっけ
「流石先輩、頼りになるー」
「くれぐれも他言無用だからね」
「あいあいさー」
 キヨミの前の彼氏の口癖らしいことを聞いたのは、去年の今頃だったっけ……これはキヨミとワタシだけの秘密。

「じゃーね」
 こうして彼女たちと別れた。別れて5分。駅に着く頃にはすっかり余韻は冷めていた。電車に乗って一駅。すでに気分はブルーになっていた。

「素直じゃない……かぁ。なれるわけないじゃない。小娘相手に」
 少しお酒を入れてみんなでワイワイやれば、気もまぎれると思ったわたしが馬鹿だった――気をまぎらわせる?いったい何から?
 わたしは「わたし」に対しても素直になれなかった……だってなれるわけがない。

 最寄の駅の改札を出る。家までは10分ほどだが、ここは比較的夜でも人通りが多い街。部屋の前に着くまでにわたしの胸が苦しくなった回数は3回だった。

「わかっているわ。そう。嘘よ。これはどっちかといえばついてはいけない嘘なの?」
 わたしは自分自身に嘘をついていた。
「彼の顔を覚えていないんじゃない。思い出したくないだけ……だって、だってそっくりなんだも。あの人と……」
 どこか彼の面影を思わせる男性の姿を見かけるたびに胸が痛くなる。帰り道を急ぐ人影の中に、いつの間にか彼の姿を探してしまう。そしてあの人の影を追いかけてしまう。

「よし、泣くか!」
 わたしは本棚から一冊のマンガを取り出した。中学生のとき、友達同士で回し読みをしてみんなで泣いた。このマンガを開くと情景反射的に涙が出てくる。ブルーな気分になった時は、思いっきり泣けばいい。わたしはこうして数々の難関を乗り越えてきた。そしてきっと夢を見る。一人寂しく彷徨う蝶々の夢を……