台風直撃の昨日
私は朝から出掛け、午後3時前、教室が始まる前にずぶ濡れで帰って来た
その間、軍団は余程不安に過ごしていたようで
部屋のドアを開けると留守番をしていた軍団が一斉に駆け寄ってきた
叩きつける豪雨と庭の木の葉の全てを裏返しにして吹き荒れる風に
アトリエの子供は何度も筆を止め、外を眺めては野良猫たちの事を案じた
夜の家庭教師の仕事がキャンセルになり
そのうち雨がまばらになって、風もだいぶ収まってきた
雲間からところどころに空が見え始め、台風が去ったことを知らせた
夜11時を過ぎ、魔女は公園に出かけようとしていた
どうしても野良猫軍団の無事を確かめなければ気が済まなかった
家族①はもう寝てしまったようで・・
いつものバッグを持ち、ひとりで家を出ようとする魔女に家族②が声を掛けた
家族② 「こんな時間にあの人気のない森の公園に行くの?!」
魔女 「行くね」
家族② 「マズくないか?」
魔女 「なにが・・」
家族② 「もし誰かがその公園にいて・・」
魔女 「・・」
家族② 「何かあったらどうするの?」
魔女 「意味がわかんないんだけど」
家族② 「だぁかぁらー、 もし誰かがそこにいて、魔女と出くわして、驚きのあまり心臓発作を起こすとか、叫び出すとか・・ そういった場合・・」
魔女 「・・行って来るわ」
家族② 「・・行ってらっしゃい」
なんか・・ 感じの悪い送り出され方をした
ふん! んなもん序の口だ
魔女がどんな道を通って公園に行っていると思ってるんだ
普通の道なんて通ってないぞ
近道をして丘の上の真っ暗な獣道を、ある時は月に照らされ、またある時は真っ暗闇の中を手探りで歩いているんだ
そこに万が一誰かがいようものならそんな驚き方じゃ済まないんだから
以前、お化け屋敷に入って、数あるお化けの中で魔女を見て凄い叫び声をあげ、腰を抜かして動けなくなった男がおった
あぁ・・どうでもいいことを思い出してしまったじゃないか
話が逸れたが、そんないつもの道を通って公園を目指す
空地部
子供たちが飛び出して来た
このあと母親の《こだくさん》も残りの子供たちを連れて走って来た
あぁ・・ よかった・・
小路には折れた木の枝や、飛ばされた葉っぱが散乱していた
向うから誰かが走ってくるが暗くて誰だかわからない
その猫は走って来るなり足にしがみついた
《オッドアイタ》だ・・
それに続くように何匹もの猫が走って来た
みんな足元をくるくる廻っている
その中で《すがりつき君》だけは声で分かったがあとは誰が誰だか暗くてわからない
とにかく少しでも明るいところに行こう
やっとみんなの姿が見えた この両脇にも、足元にもまだまだいっぱいいます
ここは果樹園部の縄張りですが、昨夜は公園部のみんなもやってきてくれた
みんな無事でした
みなさま、ご心配してくださり、ほんとうにありがとうございました
台風の日のお話は明日もつづきます
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私事ですが・・ 贈り物をいただきました
ブログのお友だち猫だましさんからです
猫だましさんのブログはこちらから ← 魔女の好きなシリーズから抜粋
これに関する《ユリぼうず》の反応が面白かったので・・
《ユリぼうず》、そちらさまは《福の神猫》ですよ 《ふくのかみ猫》?
なるほど・・ すごい猫だなぁ
よし! 僕、いっぱい可愛がる!
《ユリぼうず》、《福の神猫》の顔真似してごらん
やはり食べ物はこちらのお方がお似合いのようで
これはヤラセではありません
いつの間にかお菓子がない!
どこ! どこ! と言いながら
ふと横を見たら・・
さすが《水玉》 笑っちゃいました
《ユリぼうず》、なんでもかんでもひとり占めしないよ!