ここの所、原稿作成等で忙しくしており、中々ブログが更新出来ていませんでした。今は洗剤使用の説明について、様々なトライアルをしていますので、これについてもその内書いていきたいと思います。
さて、私達にとってここの所の大きな出来事としては、スパルタンケミカル社の中西部の販売責任者である寺田和馬氏の来社でしょう。彼は日系のハーフですが、父上が九州に住んでいる事から、里帰りの際に弊社に寄ってくれたのです。
最新の製品群や米国での現在のトレンド等を聞く事が出来、大変インスパイアされました。スパルタン社の最新の使い捨て希釈器に入ったままで、ホースに繋ぐだけで、自動的に稀釈できる「シンプル フィル」シリーズやピロキシー・トライベースと言った広範囲に使用できる万能洗剤の米国での使用され方や人気など、また洗剤の使い分けと洗剤の統合も参考になりました。そうした中でトレーニングの重要性について力説しており、今回はそれについて書いていきます。
洗剤販売において、彼が最も大事にしているのは「トレーニング」です。「トレーニング、トレーニング、トレーニング!」と強調していました。現在の教育方法には動画が活用されており、座学は動画で各人が行うのが主流の様です。一例を挙げると、各段落に分かれた10分程度の動画を見るとその度に簡単なテストが容易されており、正解でないと、「ヒント」が出て、繰り返し答えを出し、満点を取れるように設計されています。生徒はそれを見てから、実地のトレーニングに入ります。現地に人を集め(イメージとしては4~5人)、やって見せ、やらせるのです。これを出来るようになるまで繰り返すのですが、「どこかで聞いた事が有るなァ」と思ったら、これこそがここでも書いたことがありますが、TWI(ティー・ダブリュ・アイ =Training within Industry)ではありませんか!
以前も書きましたが、TWIのやり方は先ず教える方が5分程度、その技術の意義を伝えます。自分の言葉で、その有効性や意義、メリットなどを伝えるのです。その後自分で先ずやって見せます。そして、教える方にやらせます。ゆっくりで良いので、正確に出来るようにします。分からなかったり、上手くできない場合はもう一度指導側がやって見せ、その上でやらせます。正確に出来るようになるまで繰り返すのです。そして、出来るようになったら、そこで打ち切り、次に来る日を(翌日、3日後、1週間度、10日後等)告げるのです。次に来た時に出来ていれば卒業です。
しかし、このやり方は良く日本でもやられています。どこが違うのかと言うと、TWIと言語化されている点です。先ず、TWIは役に立つことが実証されています。自信をもって行う事が出来るのです。そして、最初の5分の説明の必要性を謳っている点です。同じ教えるのでも、なんとなくのルーチンで実施するのと、技術を伝えられるのに有効である手順を、熱意をもって最初に相手に伝える事で、相手の吸収力が格段に上がるのです。この熱意を英語ではEnthusiasm(エンシューシアズム)と言い、物を人に伝える際に非常に重視されます。熱意のある先生の授業が面白いのは、皆さん良くご存じの事です。温故知新な例ですが、教育やトレーニングには欠かせない物だと再認識するいい機会でした。