今日はシミ抜きについて書いていきます。メンテナンス上、最も重要なのは土砂と書いてきましたが、シミもやはりコントロールが必要です。
シミで重要な事は「早く処理する」事に尽きます。殆どのシミは24時間以内に処理すれば、簡単に落とす事が可能です。昔はシミを「水性のシミ」「油性のシミ」と分けて処理する必要がありましたが、今の染み抜き剤は大変良くできていますので、信頼のおけるメーカーのものを選べば、問題なく処理できます。シミを見つけたら、出来るだけ早く処理しましょう。
一般に油性の汚れの方が取りやすく、水性の汚れの方が、染料としての効果が出てしまい、処理に苦労するケースが多いのです。但し、1日以内に処理すれば大丈夫です。それ以上経ってしまい、通常(プロ用)のシミ抜き剤でも、抜けない場合は特殊な技術が必要になってしまいます。シミの種類によって、染み抜き剤の使い分けが必要になり、非常にプロ的な作業になってしまいます。弊社取扱のスパルタンケミカル社の製品でも、一般的な染み抜きは何種類かありますが、こうしたプロ的な作業をする染み抜き剤はシリーズとして、6種類のシミに依っての使い分けをするタイプになっています。因みに米国では「染み抜き100%!」を謳っているメーカーもあります(トレーニングも結構大変です)。
シミを抜く際には必ず白い布(タオル)を使用しましょう。色付きはいけません。色が移る可能性があるからです。洗剤をシミにスプレーしますが、その際に、イメージとして「氷山」を思い浮かべましょう。氷山は界面から出ているのは一部で、海面下の方がよほど体積が大きいのです。シミも同様で、見える部分よりも汚れが多く付いていますので、見える部分よりも広範囲に染み抜き剤を掛けてやる必要があります。そして、スプレーした後で、そのスプレー液を被せた布(タオル)で覆って踏みつけたり、叩いたりしながら、移してやるイメージで処理します。数回繰り返して抜いていきます。米国製の染み抜き剤であれば、その後のリンスはいりません。乾くと粉になるように最初から設計されていますので、翌日以降その場所をバキュームすれば、その粉を処理できます。バキュームの計画の無い場所は仕方がないので、リンスした方が良いかもしれません。
ついでですが、血液が出た場合の処理について、書いておきます。血液が出た場合、お湯で処理してはいけません。血液が固まると大変な事になってしまうからです。
シミは早いうちに抜いてしまえば、簡単に処理できます。カーペット管理をする場合には必ず(出来ればRTUタイプの)染み抜き剤を用意しておいて、直ぐに抜くことを心掛けましょう。染み抜き剤を使用する際に、目立たない所で試してみてからしようする(バッチテストと言います)事は言うまでもありません。
ウールのカーペットの場合(高級)、ウールセーフのマークの付いているものを使用した方がいいでしょう。